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1995 年度 実績報告書

北海道で発生したウイルス性ダニ脳炎の診断法、予防法および疫学に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07456138
研究種目

一般研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

高島 郁夫  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (30002083)

研究分担者 苅和 宏明  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (70224714)
キーワードウイルス性脳炎 / ダニ媒介性感染症 / アルボウイルス / ロシア春夏脳炎
研究概要

ウイルス性ダニ脳炎の血清診断法を確立するとともに本法を用いダニ脳炎患者発生地区で疫学調査を実施し原因ウイルスの分離に成功した。
1.血清診断法の開発:ダニ脳炎(TBE)ウイルス抗体を測定するために、中和試験とPAP染色を組み合わせて特異性の高い血清診断法を開発した。病原性の高いロシア春夏脳炎(RSSE)ウイルスに代え病原性の低いLangatウイルスを用いてダニ脳炎特異的抗体の測定が可能となり、血清疫学調査が進展した。
2.1995年のイヌを用いた疫学調査:ダニ脳炎患者発生地区のU農家では1994年12月に10頭の子犬が生まれ、放し飼い状態で育てられていた。そこでこれらの子犬について1995年の4月22日から7月1日までほぼ1週間隔で採血し、Langatウイルスに対する中和抗体の産生をもとにTBEウイルス感染時期を観察した。初回採血の4月22日の血清では中和抗体は全て20倍未満の陰性であったが、1週間後の4月29日には2頭が抗体陽性となり、採血終了の7月1日までに、10頭中6頭(60.0%)が抗体を保有した。従つてこれらのイヌは1995年の春から初夏にかけてTBEウイルスの初感染を受けたことが確認されるとともに、この調査地区にTBEウイルスの流行巣の存在することが明らかとなった。
3.ウイルス分離と同定:次に定期的に採血した子犬の血液について、哺乳マウスの脳内接種法によるウイルス分離を試みた。抗体が陽転した日より1週間前の3検体の血液からウイルスが分離された。分離ウイルスの同定は抗TBE単クローン性抗体を用い、間接蛍光抗体法により行った。分離ウイルスはフラビウイルス属のTBEウイルス郡中のRSSE型ウイルスと同定された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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