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1995 年度 実績報告書

キュウリの高温抵抗性の品種間差異の生理・生化学的機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07456160
研究種目

一般研究(B)

研究機関三重大学

研究代表者

橘 昌司  三重大学, 生物資源学部, 教授 (70024560)

研究分担者 神田 啓臣  三重大学, 生物資源学部, 助手 (90224881)
キーワードキュウリ / 高温耐性 / 高温馴化 / クロロプラスト / 葉緑素蛍光 / 品種間差異
研究概要

1.キュウリの葉の光合成器官(クロロプラスト)の高温障害に対する水ストレスおよびABA前処理の影響
本年度は‘南極2号'だけを供試材料にした.45℃の高温に10分間遭遇した前後のクロロフィル蛍光(Fv/Fm)の残存率を指標にして,クロロプラストの高温障害程度を評価した.潅水停止によって水ストレスを受けた葉のクロロプラストは,無処理対照区の葉のそれに比較して明らかに高温耐性が高くなった.また,再潅水することにより,耐性は速やかに失われた.一方,水ストレスを受けなかった葉にABAを処理することによって,クロロプラストの高温耐性は水ストレスを受けた葉のそれと同じ程度に高くなった.以上の結果から,クロロプラストの高温耐性は水ストレスによって高まり,それはクロロプラスト内のABA濃度の高まりによっていることが示唆される.現在,ABAの作用機作について検討中である.
高気温耐性の品種間差異
日本品種の‘シャープI'と中国品種の‘三号'を供試して,再生長力を指標にした高気温耐性と耐性増大に対する高温馴化効果の品種間差異を検討した.高温馴化しない時には2品種間の高気温耐性(45℃2時間後の再生長力)の違いは小さかった.高温馴化(昼夜の気温35/29℃×3日間)による高温耐性の増大は2品種ともに起こったが,その程度は‘三号'の方が明らかに大きかった.これらの結果は,キュウリ品種間の高温耐性の差異は高温馴化能の違いによっている可能性が大きいことを示唆する.現在,高温馴化過程で起こる葉の生理・生化学的変化の品種間差異を調査している.

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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