研究課題/領域番号 |
07457013
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大地 陸男 順天堂大学, 医学部, 教授 (10049025)
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研究分担者 |
増宮 晴子 順天堂大学, 医学部, 助手 (30286744)
立山 充博 順天堂大学, 医学部, 助手 (30276472)
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キーワード | カルシウムチャネル / パッチクランプ / マンガン / ベータサブユニット / アンチセンス |
研究概要 |
研究成果 1.ウサギ心室筋でL型チャネルを通るMn電流が記録された。 2.購入した顕微測光装置で細胞内Ca濃度を測定しつつバッチクランフ実験を行い、。Mn電流の流入を示す細胞内fura-2蛍光のquenchingを観察することに成功した。 3.培養ウサギ心室筋のβサブユニットをアンチセンス処理した実験から、心筋のL-型CaチャネルのβサブユニットはCaチャネル電流の活性化と不活性化の時間経過を促進することが確認された。 4.βサブユニットのアンチセンス処理によって、リン酸化による電流増大が減少した。また、増大時の電流電圧関係の過分極方向へのシフトにはβサブユニットが必須であった。 研究成果の意義と今後の課題 細胞内Ca濃度を顕微測光できるようになり、Mn電流によるquenchingを最初に示すことが出来た。将来、心筋の興奮収縮連関の未知のステップの解明で利用させうる潜在的な意義がある。 現在、チャネルの分子生物学的な研究はinvitroの発現系での実験から、多くの基礎的データが既に蓄積されている。生理学の立場は生体におけるそれら分子の機能を明らかにすることにある。アンチセンス法は生体機能の分子生物学的修飾であり、分子の生体内での役割を直接みられるという大きな意義がある。我々はこれまでCaチャネルの機能的な実験に終始し、生化学的な基礎的なチャネル構造の解明にはほとんど貢献していなかった。しかし、これからは機能の時代である。我々は、アンチセンス法によるチャネルの構造機能連関の研究で十分に貢献出来るようになった。Caチャネルに関して、研究最終年度にこの階段に達することができた。今後、Caチャネルに関して、今後、Caチャネルに関して、単一電流解析の特徴を生かしつつ、分子構造も考慮した更なる研究が可能となった。
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