研究課題/領域番号 |
07457023
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 實 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50009990)
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研究分担者 |
池本 隆昭 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30275854)
倉持 知也 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (10186497)
竹島 浩 東京大学, 医学部, 助教授 (70212024)
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キーワード | カルシウム放出チャネル / リアノジン受容体(骨格筋型) / リアノジン受容体(脳型) / CaによるCa放出(CICR) / 筋小胞体 / 筋拘縮 |
研究概要 |
カエル(一般に鳥類以下の脊椎動物)の骨格筋では、小胞体のカルシウム放出チャネルとして分子量の異なる2種類のもの(哺乳動物の骨格筋型及び脳・平滑筋型にそれぞれ相同)がほぼ等量存在している。この2種類のカルシウム放出チャネルが生理的にどのように役割を分担しているのかを明らかにすることが本研究の目的である。 生理的なカルシウム放出の際に、2種のカルシウム放出チャネルの両方が同程度に開口するか、それともその一方が主として働いているのかを調べるために、カルシウム放出チャネルの開口時にのみ結合することが知られているアルカロイドのリアノジンを利用するのが本研究計画の根幹である。その利用の前提として、リアノジンはカルシウム放出チャネルのカルシウムによるカルシウム放出(Ca-induced Ca release:CICR)モードでの開口時に結合することが証明されているものの、生理的モードでの開口時にも結合することができるかどうかは不明なので、この点をまず明らかにする実験を行った。 リアノジンがカルシウム放出チャネルに結合すると、チャネルが開口固定され、カルシウムが小胞体から漏出して筋は収縮する、という事実を利用して、生理的収縮時にリアノジンを存在させると、筋が拘縮状態に陥るか否かを調べた結果、生理的収縮時には二次的なCICRを十分抑制した条件下でも、リアノジンはやはりカルシウム放出チャネルに結合し、拘縮を起こすことを今回明らかにした。すなわち、このリアノジン結合の程度は、二次的に開口したCICRモードで開口したチャネルではなく、生理的開口の程度を反映しているものと考えることができる。この結果を利用して現在、放射性リアノジンを用いて、それが2種類のカルシウム放出チャネル分子にどのように結合するかを解析中である。
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