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1996 年度 実績報告書

骨格筋小胞体の2種のカルシウム放出チャネルの機能

研究課題

研究課題/領域番号 07457023
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

遠藤 實  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50009990)

研究分担者 池本 隆昭  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30275854)
倉持 知也  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (10186497)
キーワードカルシウム放出チャネル / リアノジン受容体(1型) / リアノジン受容体(3型) / CaによるCa放出(CICR) / 筋小胞体
研究概要

カエル(一般に鳥類以下の脊椎動物)の骨格筋では、小胞体のカルシウム放出チャネルとして分子量の異なる2種類のもの(哺乳動物の骨格筋型[1型]及び脳型[3型]にそれぞれ相同)がほぼ等量存在している。この2種類のカルシウム放出チャネルが生理的にどのように役割を分担しているのかを明らかにすることが本研究の目的である。
2種類のチャネルの機能を比較するには、遺伝子操作によって一方のチャネルの発現を抑制して1種類のチャネルだけを発現する動物を作り、調べるのが近道である。前年度の研究分担者の竹島らは、先に1型リアノジン受容体(=カルシウム放出チャネル)を欠失したマウスの作成に成功したが、その骨格筋には3型リアノジン受容体が発現していることを明らかにした。正常の哺乳動物の骨格筋でも量は少ないけれども3型が発現しており、定性的にはカエル骨格筋等と同様であることが明らかにされている。マウスにおいて、1型欠損動物では3型が発現していても興奮収縮連関が遮断されることは竹島らがすでに明らかにしたが、逆に3型を欠失させるとどうなるかを欠損マウスを作成して調べた。3型欠損マウスの興奮収縮連関は正常のものと全く変わらず、少なくともマウスにおいては3型リアノジン受容体は生理的な興奮収縮連関にはほとんど働いていないと結論される。カエル骨格筋の3型リアノジン受容体機能を考える上で示唆的である。なお、3型欠損マウス骨格筋のカルシウムによるカルシウム放出(Ca-induced Ca release:CICR)は、正常骨格筋と比べて高カルシウム濃度領域での放出速度のみが小さくなっており、すでに分かっている3型リアノジン受容体は高閾値型CICRの性質を有するという事実と一致した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 竹島浩: "Generation and characterization of mutant mice lacking ryanodine receptor type 3." Journal of Biological Chemistry. 270. 19649-196 (1996)

  • [文献書誌] 池本隆昭: "Effect of calmodulin antagonists on calmodulin-induced biphasic modulation of Ca^<2+>-induced Ca^<2+> release." British Journal of Pharma cology. 118. 690-694 (1996)

  • [文献書誌] 池本隆昭: "Functions of the sarcoplasmic reticulum and morphological features of myocytes from mutant mice lacking both ryanodine receptors type 1 and type 3." Journal of Physiology. (in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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