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1995 年度 実績報告書

ホスファチジルコリン代謝と細胞内情報伝達

研究課題

研究課題/領域番号 07457027
研究種目

一般研究(B)

研究機関群馬大学

研究代表者

山下 哲  群馬大学, 医学部, 教授 (50025623)

研究分担者 杉本 博之  群馬大学, 医学部, 助手 (00235897)
小瀧 努  群馬大学, 医学部, 助手 (70170264)
岡村 信一  群馬大学, 医学部, 助手 (20224058)
キーワードホスファチジルコリン / 細胞内情報伝達 / ホスホリパーゼD / リゾホスホリパーゼ / クローニング / HL-60細胞 / 転写後調節
研究概要

ホスファチジルコリンからのセカンドメッセンジャーの生成と分解を調べるために,ホスホリパーゼDとリゾホスホリパーゼにつき研究を行った.我々ははじめて不飽和脂肪酸活性化型ホスホリパーゼD(分子量190K)をブタ肺ミクロソームから精製することに成功したが,本年度はその発展としてcDNAクローニングを行った.精製酵素の部分アミノ酸配列を決定し,一致するヒト配列をデータベースのなかに見出した,分子量も精製酵素のそれに一致したので,cDNAの供与を受け現在発現を試みている.また酵母(S. cerevisiae. Sch. pombe),ヒト,植物(ヒマ)のホスホリパーゼDのコンセンサス配列を用いてPCRを行ないラット脳cDNAライブラリーから低分子Gタンパク質活性化型酵素と思われる新しいcDNAクローンを得た.現在までにホスホリパーゼDの活性化に関係すると報告された低分子Gタンパク質はARF, Rho, Ralであるので,得られた配列を大腸菌,動物細胞で発現させ活性化に必要なGタンパク質を同定したい.またホスホリパーゼDをブタ大腸粘膜のミクロソームから精製している過程で,阻害タンパク質の存在が示されたので精製を行った.大腸粘膜ミクロソームからコール酸で可溶化して,イオン交換,キレートカラム,ゲル濾過,HPLCを用いてほぼ均一にまで精製した.今後クローニングを行い構造と機能を明らかにする予定である.
リゾホスホリパーゼにはいくつかのアイソザイムが存在するが,今年度は24kdの酵素に対するcDNAをクローニングし,構造を明らかにした.酵素にはGXSXGモチーフが見出されリパーゼファミリーに属することが証明された.またHL-60細胞が顆粒球に分化する際本酵素が誘導されることが明らかになったが,メッセンジャーRNAの増加は見られず,酵素量のみが増加していたことから誘導のメカニズムとして転写後調節が考えられた.

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 砂長博明: "Purification and properties of lysophospholipase isozymes from pig gastric mucosa." Biochem. J.308. 551-557 (1995)

  • [文献書誌] 小瀧努: "The SNF2/SW12/GAM1/TYE3/RIC1 gene is involves in the coordinate regulation of phospholipid synthesis in Saccharomyces cerevisiae." J. Biochem.117. 362-368 (1995)

  • [文献書誌] 田中進: "Cloning and expression of human cDNA encoding phosphatidylinositrol transfer protein β." Biochim. Biophys. Acta. 1259. 199-202 (1995)

  • [文献書誌] 杉本博之: "Purification, cDNA cloning, and regulation of lysophospholipase from rat liver." J. Biol. Chem.271(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] Shin B-C: "Immunolocalization of GLUT1 and connexin 26 in the rat placenta." Cell Tissue Res. (in press).

  • [文献書誌] 高田邦昭: "グルコーストランスポーター研究の発展." 細胞. 27. 74-75 (1995)

  • [文献書誌] 高田邦昭: "血液-組織関門のグルコース通過機構." 細胞. 27. 91-95 (1995)

  • [文献書誌] 高田邦昭: "ギャップ結合と糖輸送." Mebio. 12. 149-151 (1995)

  • [文献書誌] 笠原道弘: "糖トランスポータと先天性グルコース・ガラクトース吸収不全症." 最新医学. 51. 84-90 (1995)

  • [文献書誌] Takata K: "Mechanism of glucose transport across the human and rat placental barrier." Microsc Res Tech. (in press).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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