| 研究課題/領域番号 |
07457050
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| 研究機関 | 神戸大学 |
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研究代表者 |
林 祥剛 神戸大学, 医学部, 助教授 (50189669)
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| 研究分担者 |
伊東 宏 神戸大学, 医学部, 教授 (40168373)
佐野 公彦 神戸大学, 医学部, 講師 (40205993)
埴岡 啓介 神戸大学, 医学部・付属病院, 助教授 (70127463)
的崎 尚 神戸大学, 医学部・付属病院, 助手 (80252782)
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| キーワード | HNF-1 / 肝細胞癌 / 分化 / 病理 / 組織診断 / 転写因子 / 核蛋白 / 免疫染色 |
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| 研究概要 |
肝細胞分化に重要な核蛋白(trans-転写制御因子)には肝細胞に高発現を示すHepatoceyte Nuclear Facotor-1α(HNF-1α)とHNFー1αに比較してやや肝特異性が低いHepatocyte Nuclear Facor-1β(HNF-1β)がある。我々は、肝細胞癌組織での、これらの核蛋白発現が病理診断上のマーカーになりうるかを検索し、competitive reverse transcriptional-polymerase chain reactionを利用して低分化型肝細胞癌組織ではHNF-1α/HNF-1β mRNA ratioは低下し、高分化型肝細胞癌では増加することを証明した(J Hepatol.25:445-453,1996)。このことから肝細胞癌組織分化におけるHNF-1αとHNF-1βのmRNAにおける相対的な発現の増減を明らかにしたが、本年度は、さらにHNFー1α,HNFー1β蛋白に対するpolyclonal抗体を作成し、免疫染色、western blot法等によって、肝細胞癌の病理組織形態との関連を検索した。その結果、癌化の初期と考えられる高分化肝細胞癌では、HNF-1αの発現が著明に増加し、癌の進展に伴い、病理組織像が低分化肝細胞癌へと移行するに従い、高分化肝細胞癌及び正常肝組織に比較して、HNF-1α発現が著明に減少していることを示した。HNF-1αが肝癌の病理組織診断においても重要なマーカーになることを明らかにした。また低分化肝細胞癌にはHNF-1αの転写活性機能そのものに異常のある症例もあり、HNF-1αの発現を調節することが肝細胞癌遺伝子治療のターゲットとなる可能性を示した(Wang W et al. J Pathol in press)。
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