研究課題/領域番号 |
07457055
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
八木橋 操六 弘前大学, 医学部, 教授 (40111231)
|
研究分担者 |
馬場 正之 弘前大学, 医学部, 助教授 (90106849)
和田 龍一 弘前大学, 医学部, 助手 (20260408)
八木橋 法登 弘前大学, 医学部, 助手 (10250622)
黒滝 日出一 弘前大学, 医学部, 講師 (40215108)
|
キーワード | 糖尿病 / 合併症 / トランスジェニックマウス / ポリオール代謝 / アルドース還元酵素 |
研究概要 |
ヒトアルドース還元酵素(hAR)を発現するトランスジェニックマウス(Tg)のfounder miceの仔から、Southern blot analysisによりhAR-DNAのコピー数の多いマウス(約100コピー)は約35%得られた。これらのマウスはhAR-cDNAのベクターとしてH-2Kdをpromoterにしていることから全身の多臓器に普遍的にhARが発現される。 今までの解析から、合併症の起こりやすい腎、末梢神経でのhAR蛋白量はELISAによると、それぞれ185(±25),287(±45)mg/pgと高く、ヒト濃度の約4分の1を示している。hARの基質である30%Galactose(インスリンレベルや血糖に影響を与えずポリオール代謝を活性化する)負荷投与16週およびstreptozotocinによる糖尿病状態8週目で、末梢神経伝導速度低下や有髄神経線維萎縮をTgでLmに比して強くみている。すなわち、hARの発現に応じて、同じレベルの高血糖下で合併症病変が高まることから、ポリオール代謝の合併症での成因に大きい役割をもつことが実証された。腎糸球体病変についても現在形態計測を行っているところである。細胞傷害機構については、生化学的に血糖、体重と平行して働くものと、ポリオール代謝亢進と平行して働くものに分かれるが、この後者について合併症病変の程度と比較検討しつつ、その経路を確立する予定である。また、この系を阻害することによる合併症予防実験もスタートするところである。
|