研究課題/領域番号 |
07457072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
寺脇 良郎 信州大学, 医学部, 教授 (10014333)
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研究分担者 |
田渕 晃 信州大学, 農学部, 助手 (50236725)
大西 真 信州大学, 医学部, 助手 (10233214)
林 哲也 信州大学, 医学部, 助教授 (10173014)
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キーワード | プラスミドRts1 / ファージP1 / 複製開始蛋白質 / キメラ蛋白質 / 桟能的ドメイン / DNA結合能 / 複製開始能 / 複製調節 |
研究概要 |
プラスミドRts1とファージP1の複製開始蛋白質(共にRepAと名付けられている)は、各々の複製開始点oriに特異的に結合することにより、DNA複製が開始される。Rts1 RepA蛋白(288アミノ酸残基)の機能的ドメインを明らかにするために、P1 RepA蛋白(286aa)との間でキメラ蛋白質を作成し、機能解析を行った。昨年度報告した、N末端側がP1 RepA由来、C末端側がRts1 RepA由来のP/Rタイプキメラのほか、今年度はP1 RepA中央部を、これに対応するRts1 RepAに置換したP/R/Pタイプキメラを作成し、Rts1 oriに対するin vitro結合能、in vivo活性化能のみでなく、P1 oriに対する機能も詳細に調べた。これに加え、Rts1 ori,P1 oriを構成する主要部分(direct repeats)から最も重要と推定される各々19bpのオリゴヌクレオチドを合成し、それに対するin vitro結合能も調べた。 研究結果 1)P1 RepAのP1 ori DNA結合には113-144aa領域が重要である。この領域は、Rts1 RepAのRts1 oriに対する結合に必要な領域(113-129aa)と重複する。 2)P1 RepAのP1 ori活性化に必要な領域は、上記DNA結合ドメインに加え、145-176aaと206-256aaの両領域を必要とする。145-176aa領域は、Rts1 RepAのRts1 oriに対するori活性化ドメインと一致することがP/R/PタイプキメラRepAの解析により確認された。 (3)Rts1 RepA,P1 RepAはそれぞれ19merの合成oriに特異的に強く結合した。しかしori活性化能を持たないキメラRepAのいくつかも合成oriへの結合能を示した。このことはori DNAへの特異的な結合能とori活性化能は必ずしも一致しないことを示唆する。
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