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1995 年度 実績報告書

Tリンパ球特異的な遺伝子発現を担う、PEBP2転写因子の機能

研究課題

研究課題/領域番号 07457082
研究種目

一般研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

佐竹 正延  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (50178688)

研究分担者 仁木 賢  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60241626)
キーワード転写因子 / Tリンパ球 / 遺伝子ターゲティング・マウス
研究概要

〈1〉PEBP2αB遺伝子の欠損マウスの作出及び表現型の解析
我々はこれまでに、DNA結合能を有するαサブニユニット、及びαとヘテロダイマーを形成しそのDNA結合能を促進するβサブユニットの、2つのサブユニットから成る新しい転写因子PEBP2について、それらをコードするマウス遺伝子を単離し、その構造・機能を解析してきた。一方ヒト急性骨髄性白血病や慢性骨髄性白血病の急性転化でみられる、t(8;21)(q22;q22)や、t(3;21)(q26;q22)の相互転座点には、キメラ遺伝子AML1/MTG8(大木操ら)或いはAML1/EVI1(平井久丸ら)が形成されるが、我々の単離したPEBP2αB遺伝子はAML1遺伝子のマウス・ホモログである。本研究では、PEBP2dB/AML1遺伝子の機能を破壊した、ターゲティング・マウスの表現型を解析することにより、血球幹細胞の増殖・分化におけるPEBP2転写因子の機能を明らかにすることを目的として行われた。
PEBP2αB(-/-)マウスは、胎生12日頃に主に脳内出血により死亡する。またyolk sac由来の胎児型赤血球は認められるのに対し、肝造血は全く認められず、definitive hematopoiesisにおけるPEBP2αB/AML1遺伝子の重要性が判明した。
〈2〉Tリンパ球の増殖とPEBP2αB遺伝子の発現
マウス脾細胞をConA存在下で培養すると、約24hr後に^3H-TdRの酸不溶性分画への取り込みでみた、DNA合成が開始する。休止期にある脾Tリンパ球でもPEBP2αB転写産物は認められるが、ConA刺激によりその量が著明に増大する。またこの増大は、DNA合成開始/cmyb転写産物量の増大に先行して認められる。さらに蛋白合成阻害剤であるシクロヘキシミドをConAと共存させても、PEBP2αB転写産物の増大が認められた。従ってT細胞受容体(TCR)からのシグナルがPEBP2αB遺伝子の発現誘導を惹起するものと推測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Satake,M.: "Expression of the runt domain-encoding PEBP2α genes in T cells during thymic development." Mol.Cell.Biol.15. 1662-1670 (1995)

  • [文献書誌] Lu,Jie.: "Subcellular localization of the a and β subunits of acute myeloid leukemia-linked transcription factor PEBP2/CBF." Mol.Cell.Biol.15. 1651-1661 (1995)

  • [文献書誌] Takaahashi,A.: "Positive and negative regulation of granulocyte-macrophage colony-stimulating factor promoter activity by AML1-related transcription factor,PEBP2." Blood. 86. 607-616 (1995)

  • [文献書誌] Bae,S.C.: "Cloning,mapping and expression of PEBP2αC,a third gene encoding the mammalian runt domain" Gene. 159. 245-248 (1995)

  • [文献書誌] Yamada,T.: "Differntial expression of the T cell receptor/CD3 genes and their lymphoid-specific transcription factor genes in murine T cell x fibroblast and T cell x B cell hybrids." Eur.J.Immunol.25. 2710-2713 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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