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1995 年度 実績報告書

免疫系におけるFas抗原のin vivoでの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 07457086
研究種目

一般研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

米原 伸  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (00124503)

研究分担者 酒巻 和弘  京都大学, ウイルス研究所, 助手 (20271017)
キーワードFas抗原(Fas) / アポトーシス / トランスジェニックマウス / 胸腺 / lprマウス / 劇症肝炎
研究概要

T細胞特異的にFasを高発現するトランスジェニックマウス(Tg)を作製した(正常マウスの8倍量および3倍量の発現をする2系統)。高発現Tgでは胸腺細胞の数が約半分に減少し、分化途中のCD4CD8陽性細胞と分化したCD4陽性細胞が減少していた。低発現系統でも症状は軽いが同様の結果を得た。また、末梢でもCD4陽性細胞だけが減少していた。つぎにスーパー抗原SEB投与による、末梢T細胞の増殖とそれに引き続く細胞死を解析したが、Tgの末梢T細胞の反応には異常が認められなかった。Fasのloss of functionミュータントであるlprマウスでは末梢T細胞のみに異常が認められるが、gain of functionミュータントであるTgではCD4陽性に分化する途中の胸腺細胞だけに異常が認められた。lprマウスの解析からFasは末梢だけで機能すると考えられてきたが、Tgの解析によりFasが胸腺でも機能していることが示唆された。
我々が調製した抗マウスFasモノクローナル抗体RK-8は、細胞にアポトーシスを誘導するがマウスに投与しても個体を死亡させなかった。肝臓の実質細胞への影響を見ると、一部の肝実質細胞にアポトーシスを誘導したが、大半の肝実質細胞には異常が認められなかった。その結果、出血をともなう劇症肝炎は発症しなかった。PK-8を投与したマウスの免疫系では、胸腺の退縮(ストローマ細胞を含めて、ほとんど全ての細胞が無くなった)、脾臓でのCD4陽性細胞だけの減少が認められた。しかし、肝臓や免疫系に対する影響は一過性であり、退縮した胸腺も含めて一ヶ月以後には正常に回復した。今後は、他の臓器への影響、自己免疫疾患モデルマウスへの投与による治療実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshiko Nishimura: "Expression and function of mouse Fas antigen on immature and mature T cells" The Journal of Immunology. 154. 4395-4403 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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