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1997 年度 実績報告書

骨粗鬆症の臨床疫学研究:スクリーニング、有病率、及びリスク因子の検討。

研究課題

研究課題/領域番号 07457109
研究機関九州大学

研究代表者

廣田 良夫  九州大学, 医学部, 助教授 (20080624)

研究分担者 高杉 紳一郎  九州大学, 医学部, 助手 (40253447)
三浦 裕正  九州大学, 医学部, 講師 (10239189)
徳永 章二  九州大学, 医学部, 助手 (50227584)
田中 恵太郎  九州大学, 医学部, 講師 (50217022)
清原 千香子  九州大学, 医学部, 講師 (00169963)
キーワード骨粗鬆症 / 骨密度 / 変形性膝関節症 / 変形性脊髄症 / オッズ比
研究概要

福岡県S村において、検診受診者571人(男:136人、女:435人)を対象に骨粗鬆症の臨床疫学的研究を行った。
X線検査により、骨粗鬆症は男2人(2%)、女28人(7%)、変形性膝関節症は男53人(39%)、女167人(38%)、変形性脊椎症は男90人(67%)、女130人(30%)であった。
慈恵医大式骨粗鬆症分類に基づいて判定すると、[正常/境界/軽度以上]の分布は、男96(72%)/26(20%)/11(8%)、女166(39%)/166(39%)/97(23%)であった。各症度での年齢補正骨密度(g/cm^2)は男0.736/0.670/0.608、女0.585/0.543/0.486であり、症度と骨密度は負の関連を示した。
一方変形性膝関節症に関しては、年齢補正骨密度は[正常/1度/2-4度]で男0.706/0.713/0.741、女0.544/0.550/0.554、変形性脊椎症に関しては.[正常/異常]で男0.698/0.719、女0.537/0.568であり、症度と正の関連を示した。
骨粗鬆症の検診の問診項目である「腰痛」に関する女子の解析では、骨粗鬆症は関連を認めず、一方変形性膝関節症のodds ratio(OR)は1-9(P=0.008)、変形性脊椎症のORは1.6(P=0.04)と、増悪方向に作用する。「膝関節痛」に関しては、骨粗鬆症のORは0.26(P=0.08)と軽減方向に作用するが、変形性膝関節症のORは4.1(P=0.004)、変形性脊椎症のORは1.8(P=0.09)と増悪方向に作用している。
骨粗鬆症の予防として提唱されている骨密度の増大は、変形性膝関節症や変形性脊椎症を増加させるという矛盾を有しているようである。
研究期間途中に日本骨代謝学会において原発性骨粗鬆症の診断基準が改定されたため、新たなクライテリアに合致させてリスク因子の再解析を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高杉紳一郎,他: "骨の健康〜骨粗鬆症の実態と盲点〜" 健康科学研究. 3(1). 8-9 (1995)

  • [文献書誌] 高杉紳一郎,他: "加齢に伴う骨関節疾患に関する疫学調査〜骨密度の高低と骨の健康〜" 健康科学研究. 4(1). 26 (1996)

  • [文献書誌] Hirota Y.et al.: "Osteonecrosis" American Academy of Orthopedic Surgeons, 453 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2019-09-10  

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