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1996 年度 実績報告書

ヒト消化器癌におけるガストリン受容体遺伝子の発現の意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07457136
研究機関京都大学

研究代表者

千葉 勉  京都大学, 医学研究科, 教授 (30188487)

研究分担者 木下 芳一  神戸大学, 医学部, 講師 (30243306)
キーワードGATA結合蛋白 / 胃癌 / ガストリン受容体 / 大腸癌 / 壁細胞
研究概要

ガストリン受容体遺伝子は胃内分泌細胞癌や大腸癌の一部に発現しており、増殖促進因子受容体として作用していると考えられるが、その発現調節機序は不明である。今回、ヒトの胃内分泌細胞癌でガストリン受容体を発現しているECC10細胞や大腸癌のLoVo細胞の核抽出物を用いて、DNAフットプリンティング法を行いDNA結合蛋白及びその結合配列を検討した。その結果、ガストリン受容体遺伝子にはAP1サイトに加えて、GATA binding domainとそれに結合する蛋白質の存在が明らかとなった。本domainはHK-ATPaseやヒスタミンH_2受容体遺伝子にも存在していることが知られている。したがってこれらが機能的に発現しているイヌ壁細胞の核抽出物を用いて同様の検討を行った。その結果、壁細胞の核抽出物もガストリン受容体遺伝子の同じGATA binding domainに結合することが明らかとなった。そこで壁細胞でクローニングされているGATA結合蛋白質のcDNAを用いてLoVo細胞、ECC10細胞におけるGATA結合蛋白質の発現をみたところ、両細胞とも強い発現が見られた。一方、ガストリン受容体遺伝子が発現していない、数種類の癌細胞株においては、GATA結合蛋白mRNAの発現は認められなかった。
以上より、正常癌細胞にのみならず、胃癌細胞におけるガストリン受容体の発現にもGATA結合蛋白質が重要な役割を果たしている可能性が強く考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Okada,A.,et al.: "Erythropoietin stimulates proliferation of rat cultured gastric mucosal cells" Digestion. 57. 328-332 (1996)

  • [文献書誌] Hassan,S.,et al.: "Presence of prostaglandin EP4 receptor gene expression in a rat gastric mucosal cell line." Digestion. 57. 196-200 (1996)

  • [文献書誌] Nakata,H.,et al.: "Involvement of β adrenergic receptor kinase I in homologous desensitization of histamine H2 receptors in human gastric" Digestion. 57. 406-410 (1996)

  • [文献書誌] Kinoshita,Y.,et al.: "Production and activatioon of hepatocyte growth factor during the healing of rat gastric ulcer." Digestion. 58. in press (1997)

  • [文献書誌] Asahara,M.,et al.: "Reg gene expression is increased in rat gastric enterochromaffin-like cells following water immersion stress." Gastroenterology. 111. 45-55 (1996)

  • [文献書誌] Kinoshita,Y.et al.: "Distribution of prostaglandin E receptors in the rat gastrointestinal tract." Prostaglandins. (in press).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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