研究概要 |
1)実験動物(ウサギ、ネコ及びウシ)及び手術肺、死後4時間以内の剖検肺から得られた気道を用いて、気道上及細胞,粘膜下腺細胞,平滑筋細胞及び神経節細胞の各気道構成細胞の標本の作成に成功した。これらの細胞標本にパッチクランプ法を応用して次の所見が得られてた。2)気道上皮細胞のうち線毛細胞には能動的イオン輸送を示す所見は得られなかったが、非線毛細胞にはCl^-電流がCl^-チャンネルの存在が示された。3)粘膜下腺細胞にはCa^<2+>依存性K^+チャンネル(164ps)が基底外側膜上に、Ca^<2+>依存性Cl^-チャンネル(4ps)(15ps)が内腟側膜上に同定された。4)平滑筋細胞にはCa^<2+>依存性のLarge conductance(150-250ps)のK^+チャンネル(Kca)及びCa^<2+>非依存性のSmall conductance(10-20ps)の遅延整流型K^+チャンネル(K_<DR>)が同定された。5)神経節細胞にはGABA受容体刺激により活性化されるCl^-電流及びCl^-チャンネルを認めた。
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