研究課題/領域番号 |
07457187
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
小林 陽之助 関西医科大学, 医学部, 教授 (50034062)
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研究分担者 |
服部 和裕 関西医科大学, 医学部, 助手 (00208539)
高屋 淳二 関西医科大学, 医学部, 助手 (80247923)
谷内 昇一郎 関西医科大学, 医学部, 講師 (70171832)
木下 洋 関西医科大学, 医学部, 助教授 (10105778)
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キーワード | 気管支喘息 / エンドセリン-1値 / 気管支喘息の重症度分類 / マクロファージ / スーパーオキシドアニオン産生 |
研究概要 |
気管支喘息患者の血漿エンドセリン-1について 気管支喘息患者の血漿エンドセリン-1値と気管支の過敏性について検討した。 62名の患者で発作中の血漿中エンドセリン-1値を測定し、一部の患者では肺機能との関連性を調べた(FEV_1/FVC)。さらに12名の患者でメサコリン吸入試験を施行した。その結果、発作時のエンドセリン-1値は臨床的スコアで分類した重症度とよく相関し、臨床的な分類を客観的に裏付けるものであった。またメサコリン吸入試験時のエンドセリン-1値は、気管支収縮の程度と相関した。血漿中エンドセリン-1値と肺機能との間には有意な負の相関が認められた。総合的に考察すると、血漿中エンドセリン-1は喘息発作の重症度を反映するものと考えられた。 (2)肺胞マクロファージによるスーパーオキシドアニオン産生に及ぼすエンドセリン-1のプライミング効果について 気管支喘息と気管支肺異形成とは、病態的にみれば肺の慢性炎症という基盤を共通項とする。炎症のメディエータであるスーパーオキシドアニオン産生に及ぼすエンドセリン-1のプライミング効果について、新生児の気管洗浄液の上清とウサギ肺胞マクロファージとを用いて検討した。この結果、気管上皮細胞/肺胞細胞で合成・分泌されるエンドセリン-1は肺胞マクロファージにプライミング効果を及ぼし、スーパーオキシドアニオンの産生を促すことがわかった。この所見は、上記(1)と照らし合わせ考察すると、喘息発作の誘導・増悪にエンドセリン-1が病態生理的に深く関与しているものと解釈できる。
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