研究課題/領域番号 |
07457187
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
小林 陽之助 関西医科大学, 医学部, 教授 (50034062)
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研究分担者 |
服部 和裕 関西医科大学, 医学部, 助手 (00208539)
高屋 淳二 関西医科大学, 医学部, 助手 (80247923)
谷内 昇一郎 関西医科大学, 医学部, 講師 (70171832)
木下 洋 関西医科大学, 医学部, 助教授 (10105778)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | アトピー性皮膚炎 / 気管支肺異形成 / 好中球過酸化水素酸性能 / 好中球貪食能 / 活性化好酸球 / 超酸性水 |
研究概要 |
(1)未熟児の好酸球:気管支喘息は近年炎症の観点からその病態が考察されている。ヒトの人生における最初の慢性肺疾患ともいうべき新生児気管支肺異形成における好酸球機能を検討した。その結果、好酸球は活性化された状態にあることが判明し、アレルギー疾患での好酸球の役割の解析に一助になるものと考えられた。 (2)アトピー性皮膚炎(AD)患児の好中球機能:1歳以下のAD患児の末梢好中球の黄色ブドウ球菌貪食能は低く、このことがAD児の皮膚にみられる本菌の持続感染・浸潤性皮膚病変の成立に大きく関与しているものと考えられる。逆に2歳以上の乾燥性皮膚病変を持つ児では過酸化水素産生能が亢進状態にあり、好中球はプライミングされた状態にあると推定された。その後縦断的に観察したところ病状の改善とともに、低下していた貪食能および亢進していた過酸化水素産生能も正常化した。これらの所見はADの成り立ちと経過を知る上で貴重な情報を提供している。 (3)超酸性水によるアトピー性皮膚炎患児のスキンケア:一方、機序解明とともに患者治療に関する臨床研究も現場では急務である。アトピー皮膚炎の病変部位からは黄色ブドウ球菌が高率に検出され、本菌が産生する毒素が病変の増悪因子と推定されている。そこで皮膚病変に超酸性水を噴霧したところ、有意な菌数減少、さらにこれに伴い臨床症状の改善と認めた。超酸性水による治療は簡便な方法として推奨できるものの一つと考える。
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