研究課題/領域番号 |
07457212
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
小坂 憲司 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60023800)
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研究分担者 |
後藤 健一 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00254201)
山田 芳輝 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70220415)
小田原 俊成 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00244426)
井関 栄三 横浜市立大学, 医学部, 講師 (30203061)
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キーワード | びまん性レビー小体病 / レビー小体 / ユビキチン陽性神経突起 / ユビキチン陽性構造物 / タウン陽性ミクログリア / 扁桃核 / 老人斑 / アポリポたんぱくE |
研究概要 |
びまん性レビー小体病(DLBD)については、1995年10月にイギリスで第1回国際ワークショップが開催され、提唱者である小坂が招待され、最近の成果を発表した。今年度の研究成果は以下の通りである。 ・日本でのDLBDの頻度について:一地方都市の痴呆専門病院での剖検例79例の病理診断では、DLBD(15,4%)は、ATD(43,6%)、血管性痴呆(23,1%)に次いで、3番目に多いことが明らかにされた。 ・神経病理学的研究: 1.tau2陽性グリア:これは、DLBD10例中の5例、ATD12例中の4例中の皮質下諸核に散在し、特に被殻では多数見いだされたが、正常対照例やピック病やパ-キソン病ではまったく見いだされなかった。 2.扁桃核でのレビー小体・老人斑・神経原線維変化の分布:12例のDLBDのついて定量的に検討したところ、それらはすべての亜核にみられたが、特に副底核および底核の内側に多発することが明らかにされた。通常型DLBDの老人斑と神経原線維変化は基底・外側核群により多発していた。 3.ユビキチン陽性神経突起:これは海馬CA_<2-3>に特異的にみられることが知られているが、その他海馬傍回、扁桃核、マイネルト核にもみられることが明らかになった。 4.ユビキチン陽性構造物:DLBD12例の扁桃核の中心核で多数みられ、パーキンソン病でもみられるが、その数が少なかった。 ・分子生物学的研究:通常型DLBDでは、ATDと同様に、ε4alleが高いことが明らかにされたが、純粋型DLBDではε4はみられなかった。
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