研究課題/領域番号 |
07457213
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
飯島 克巳 自治医科大学, 医学部, 助教授 (60193124)
|
研究分担者 |
佐々木 将人 自治医科大学, 医学部, 講師 (50211272)
加藤 敏 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30194814)
|
キーワード | Primary Care / Somatization / 身体症状化 / DSM-IV |
研究概要 |
1.1996年5月1日より同年7月31日まで、東京都八丈島町立八丈病院を内科を受診したすべての患者に対して、身体症状化Somatizationの有無を検討した。 2.この間に初診した患者は、621名であった。性別では、男性290名、女性331であった。平均年齢は64.5歳で、60台がピークを占めた。 3.このうち身体症状を呈したが、器質的疾患が認められない患者は192人31%であった。 これらの患者に対して、初診後3ヶ月目に診療録もしくは電話でその経過を追跡した。 4.器質的疾患が認められない患者は192人のうち、身体症状化と判断された患者は141人、73%であった。DSM-IV分類では、大うつ病32人、気分変調症23人、身体表現性障害22人、全般性不安障害15人、適応障害11人、人格障害8人、身体化障害8人、恐慌性障害5人、摂食障害2人、外傷後ストレス症候群2人などとなっていた。 5.身体症状化Somatizationの頻度としては、米国でのFamily PracticeでKatonらが行った研究結果とほぼ同じであった。しかし、この研究では気分変調症23、身体表現性障害22人が多いという傾向があった。 6.身体症状化を示す患者の多くは、精神疾患でありしかも薬物療法を初めとする治療が奏効するものが多い。
|