研究課題/領域番号 |
07457213
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
飯島 克己 自治医科大学, 医学部, 助教授 (60193124)
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研究分担者 |
佐々木 将人 自治医科大学, 医学部, 講師 (50211272)
加藤 敏 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30194814)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 身体症状化 / Somatization / DSM-IV / SSAS / unidentified symptom / 不定愁訴 |
研究概要 |
忙しいプライマリ・ケアの現場では、いわゆる“不定愁訴"の患者の診療は極めてストレスフルである。その理由は、診療の為の時間を取られる割に、保険診療上の報酬が少ないこと、これらの患者は身体症状を訴えてはいるが、実は精神疾患であることが多いこと。そして多くのプライマリ・ケア医は精神科、心療内科の研修を受けたことがないこと。したがって、医師と“不定愁訴"患者の間にはすれちがいが生じやすく、良好な医師患者関係を結ぶことが困難であるなどである。 この問題を解決するために、身体症状Somatizationという概念を用いて、本研究を行った。 1.プライマリ・ケア医療機関での身体症状化の患者は、8.4%であった。 2.プライマリ・ケア医によって、“不定愁訴"と診断された患者のうち、8%は訴えの原因が身体疾患によるものであり、残りの92%が身体症状化の患者であった。 3.身体症状化の患者は、DSM-IVの診断基準によってほとんど診断が可能であった。主なものは、大うつ病30%、身体表現性疼痛障害21%、身体的病態に影響する心理諸因子21%であり、この上位3者で72%を占めた。 4.Barskyらが開発し、既に信頼性の証明されているSomatosensory Amplification Scale(SSAS)を用いて、Conter-translationの手法を用いて、SSASの日本語版を作成した。 5.SSASを用いて、身体症状化の患者群と非身体症状化群を比較した。前者の方が有意にSSAS値が高く、身体症状化の患者の評価のために有用であると考えられた。 6.SSAS値はSDS、MASで測定した不安度、抑うつ度と相関し、不安、抑うつの患者の評価のために有用であると考えられた。 本研究の成果は、日本のプライマリ・ケアでの“不定愁訴"の内容が明らかになり、SSASが身体症状化の患者を評価する際に有用であることを示したことである。
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