研究課題/領域番号 |
07457250
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 一知 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90168435)
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研究分担者 |
宮崎 純一 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10200156)
岩田 博夫 京都大学, 生体医療工学センター, 助教授 (30160120)
筏 義人 京都大学, 生体医療工学センター, 教授 (00025909)
今村 正之 京都大学, 医学研究科, 教授 (00108995)
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キーワード | 改良型マイクロビーズ / MRPB / ハイブリッド型人工膵 / MIN6細胞 / 糖尿病マウス / 糖尿病ラット / 膵全摘犬 / インスリン |
研究概要 |
(1)従来のマイクロビーズ型人工膵に改良を加え、新たに3層構造を有するマイクロビーズ型人工膵を開発したが、この人工膵は、抗IgG作用に秀れるのみならず、強力な補体抑制作用を有し、かつ素晴らしい生体適合性を保持することが明らかにされた。この改良型マイクロビーズに分離ラットラ氏島を封入して、約500個を糖尿病マウスの腹腔内へ異種移植したところ、免疫抑制剤を全く使用すること無く、3ヶ月以上に及ぶ血糖値の正常化が得られ、かつ、IVGTTによる耐糖能の著名な改善も得られた。 (2)インスリンプロモーター・SV40T抗原遺伝子を導入したトランスジェニックマウスから樹立されたB細胞株(MIN6)を、MRPB(Mesh-reinforced polyvinyl alcohol bag)型人工膵に封入して種子の検討を施行した。まず、MIN6を封入したMRPBは、in vitroにおいて、グルコース刺激に対する良好なインスリン分泌反応を示した。次いで、MRPBにMIN6(3×10^7)を封入し、STZにて作製した糖尿病ラットの腹腔内へ異種移植したところ、免疫抑制剤を全く使用しない状態で、2〜4ヶ月にわたる血糖値の正常化が観察された。今度は、Pre-Cl,nical modelとして、イヌを用いて膵全摘犬を作製し、膵全摘後2週間後の全身状態の安定した時期に、MIN6(3×10^7)封入MRPB人工膵(16個)を膵全摘犬の腹腔内へ異種移植したところ、免疫抑制剤及びインスリン投与からの完全離脱の状態で、7ヶ月間にわたる生存が得られた。
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