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1995 年度 実績報告書

肝移植における免疫学的寛容機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07457256
研究種目

一般研究(B)

研究機関長崎大学

研究代表者

藤岡 ひかる  長崎大学, 医学部, 講師 (00264226)

研究分担者 兼松 隆之  長崎大学, 医学部, 教授 (40128004)
キーワード肝移植 / トレランス / CD4 / CD8
研究概要

臓器移植を行うにあたり最大の問題点は拒絶反応の存在であり、この免疫応答をドナー抗原特異的に抑制することが、今後の最重要課題と思われる。そのためには、臓器移植における末梢性トレランスの機構を解明することが重要であるが、我々はラット肝移植において永久生着する系を見出し、をの免疫寛容状態をもたらす細胞性機構について解析してきた。これらの研究をもとに、臓器移植の際の拒絶反応を制御することが本研究の目的である。
WFラットに同所性に移植されたLEW肝は、術後4-5日目をピークとする急性拒絶反応を乗り越えて、免疫抑制剤なしに長期生存する。このメカニズムの1つとして、長期生着肝が免疫原性を失っていることを報告してきた。まず、実験の背景として、長期生存肝移植(OLT)ラットに、ホモジナイズした正常LEW肝を腹腔内に投与すると、正常な免疫原性を持った細胞により、宿主のCD8+CTLが誘導され、移植肝が破壊(肝障害が誘導)される。しかしながら、長期生着肝(LEW由来)を摘出しOLTラットに投与しても肝障害は誘導されない。つまり、長期生着肝の免疫原性は消失していた。そこで、抗原性消失の時期を明かにするために各時期(術後1日、2日、3日、1週、2週、4週、6週目)の移植肝を長期生存OLTラットに投与すると、興味あることに術後3日目までには免疫原性がほぼ消失していた。この現象は、手術による影響や非特異的な炎症反応によるものではないことは確認した。今後、この免疫原性消失の機構を解明し、さらには臨床応用に向けた基礎的な研究を行う予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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