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1996 年度 実績報告書

Caucer cDNA Bankの設立-新しいmRNA detection systemの臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 07457259
研究機関横浜市立大学

研究代表者

嶋田 紘  横浜市立大学, 医学部・第2外科, 教授 (90117747)

研究分担者 市川 靖史  横浜市立大学, 医学部・第2外科, 助手 (70254208)
山岡 博之  横浜市立大学, 医学部・第2外科, 講師 (90230317)
キーワードcDNA Bank / mRNA / 癌
研究概要

cDNA bankの条件は、情報が保存可能であること、繰り返しその情報を使用できることである。Oligo d(T)固定化プレートGenePlateに保存されたcDNAについて、1)繰り返し2nd-cDNAの合成が可能であるか2)6ヶ月の保存の後にも2nd-cDNAの合成が可能であるかを検討した。
培養細胞から抽出したmRNAをプレート上でcDNAに変換した後、これをテンプレートとして10回2nd-cDNAを合成し,PCRによりβ-actinを増幅した結果,10回ともβ-actinのバンドが確認され、繰り返しの2nd-cDNA合成が可能であることを証明した。大腸癌組織10症例から抽出したmRNAをcDNAに変換し、2nd-cDNAのβ-actin、ODC、junを増幅したものと、そのプレート上で合成された1st-cDNAをマイナス20℃で6箇月間保存した後に再度2nd-cDNAを合成して同様の増幅を行ったものとを比較し、6ヶ月間の保存が可能であることを証明した。
mRNAを捕捉するためのキットとしてオリゴotカラム、マグネットダイナビーズなどがあるが、cDNAへの変換が固相上で可能で、保存できるシステムはなかった。GenePlateとダイナビーズとの比較試験の結果、同量の核酸から捕捉できるmRNA量は、両者の間で差はなく、cDNAの合成能は、ダイナビーズよりも有意に優れていた。
実際に作成した大腸癌患者のCancer cDNA bankを用いて、実際に転移関連因子を検索した。マトリックス分解酵素であるマトリライシンの大腸癌における発現を観察した結果、マトリライシンは癌部でのみ発現が認め、更に癌の進行とともに発現が増強することが解明された。
以上から、GenePlateによるcDNA bankは、情報の保存と繰り返し利用が可能なシステムであり、今後の癌研究にとって有用であることが証明された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] YASUHIRO MIURA et al: "Fluorometric determiuation of total mRNA with oligo d(T) immobilized on mierotiter plates" Clinical Chemistry. 42. 1758-1764 (1996)

  • [文献書誌] TAKASHI ISHIKAWA et al: "Construction of cDNA Bank from biosy specimens for instltiple gene analysis of cencer" Clinical Chemstry. (in printing).

  • [文献書誌] YASUSHI ICHIKAWA et al: "Clinical application of a novel DNA flnorescence intercalator,pyrylim dye,for the quomtitation of PCR products" Sean J Clin.Lab.Invest.56. 641-647 (1996)

  • [文献書誌] TAKASHI ISHIKAWA et al: "Matrilysin is associtated with progression of colorectal cancer" Cancer Letters. 107. 5-10 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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