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1995 年度 実績報告書

異種移植における遅延型異種拒絶反応の機構および抑制法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07457261
研究種目

一般研究(B)

研究機関京都府立医科大学

研究代表者

岡 隆宏  京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60079837)

研究分担者 中嶋 啓雄  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70275212)
キーワードdiscordant異種移植 / sCR1 / AT-III / CVF / NK細胞
研究概要

discordant異種移植における超急性拒絶反応(HAR)の抑制と、それに引き続く遅延型異種拒絶反応(DXR)モデルの作成。
実験1:discordant異種移植のモデルである、モルモットからラットへの心移植において、補体抑制因子としてsCR1(soluble complement receptor type 1,TP-10)、抗血栓因子としてAT-III(antithrombin III)を併用し生着時間を検討した。その結果、コントロール(生食)群(n=10)、AT-III群(n=7)、sCR1群(n=6)、AT-III+sCR1群(n=6)における平均生着時間はそれぞれ、18.6分、32.3分、122.5分、250.0分であり、各薬物単独投与よりも有意の生着時間延長効果が得られた。併用群においても生着時間は約4時間程度であるが、細胞浸潤は少なかった。
実験2:実験1では、生着時間が短く当初目的のDXRモデルには不十分であったため、補体抑制物質としてより強力なCVF(QUIDEL社、30U/kg,iv.にて、移植前日、当日の2回投与。)を用いた。レシピエントとしてDA ratと、その突然変異でNK活性不全体であるBeige ratを用いた。その結果平均生着時間はコントロール(無処置)群で、8分(DA rat,n=3)、10分(Beige rat,n=3)に対し、CVF群では20時間(DA rat,n=3)、28時間(Beige rat,n=3)であった。CVFによって著明な生着延長効果が得られ、組織学的に単核球優位の著明な細胞浸潤が見られ、DXRモデルの作成に成功した。さらにCVF群でDA ratより、Beige ratで有意の生着延長が得られたことはDXRにおける、NK細胞の重要性を示唆するものである。これらの結果を考え、今後はDA ratにCVFを投与した状態で、NK活性を抑制(抗体投与など)し、DXR抑制の可能性について検討する予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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