研究概要 |
本研究の目的は、いわゆる腸膵内分泌腫(癌)の本邦症例を症例毎に分析し、すでに膨大になった資料の登録・保存を確実にし、今後ますます増加する本研究領域の研究者に、信頼できる資料を迅速・確実に供給するシステムを確立することにある。比較分析のために、本年度はとくに外国症例(50カ国:16言語)の収集・分析・入力に力を入れ、約2,000件、1,100症例の追加を行うことができた。全件数、症例数は下記の通りである。 また、基本的、応用分析用のデータ・ベースシステム(臓器別分布率、男女別、年齢別、転移率、生物学的活性、組織型、電顕形態etcおよびそれぞれの相関関係)の修正・改善を予定通りに進めることができた。現在、腸膵内分泌腫(癌)としては、下記のものについて基礎的な入力が完成している。 (1)カルチノイド(本邦症例)3,418例5,786件 (2)同上剖検例(本邦症例)1,455例1,477件 (3)ガストリノーマ(本邦症例)349例1,102件 (4)ソマトスタチノーマ(本邦・欧米)164例302件 (5)グルカゴノーマ(本邦・欧米)325例635件 (6)インスリノーマ(本邦症例)892例2,447件 (7)甲状腺髄様癌(本邦症例)383例721件 (8)バイポ-マ(本邦・欧米)210例396件 (9)PPオ-マ(本邦・欧米)60例119件 (10)その他(本邦・欧米)37例309件 (11)カルチノイド(欧米症例)4,040例5,508件 計11,313例18,802件 現在、カルチノイドに関しては、各臓器別に資料の系統的な整理を行い、遂次報告として公表している(文献リスト参照)。
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