研究課題/領域番号 |
07457282
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90199373)
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研究分担者 |
島 知子 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (10172868)
竹内 雅春 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00258162)
田中 恒雄 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80248137)
古川 一隆 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70219096)
岡本 英三 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50068425)
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キーワード | AFPプロモーター / ヘルペスチミジンキナーゼ / 遺伝子導入 / センダイウイルス / HVJリポゾーム / 肝癌 |
研究概要 |
1)自殺遺伝子ベクターの作成:AFP遺伝子のプロモーター遺伝子をヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子(HSV-tk)の上流に組み込み、AFP産生細胞における選択的なHSV-tkの発現を試みた。標的細胞としてAFP高産生肝癌株(HepG2、HuH7)、およびAFP低・非産生肝癌株(PLC、LS180)を用い、In VitroにおいてAFPHSV-tkベクターを遺伝子導入し、ガンシクロビルを投与、細胞生存率を検討した。AFP高産生肝癌株では5日目の細胞生存率は各々8.5%、16.5%であったが、AFP低・非産生肝癌株では99%であった。AFP産生細胞における選択的なHSV-tkの発現を認め、ガンシクロビルによるBy-Stander効果(1対多対応)が確認された。 2)In Vivoにおける遺伝子導入:膜融合能を有するセンダイウイルスと脂質2重膜を作成し(HVJ-Liposome)、リポーター遺伝子としてE. Coli由来のlacZ遺伝子を封入した。ラット肝に経門脈的投与、直接投与、の2法にて遺伝子導入を行い、また肝臓切除術を加え、遺伝子発現の効率を検討した。lacZ遺伝子はβガラクトシダーゼ染色にて、投与後3日目で35%(平均)の高発現率を示し、投与後21日目で3%(平均)を示した。RT-PCR法によるm-RNAの発現は28日目においても陽性であった。グリソン、肝静脈をともに遮断できる尾状葉では最大85%の高発現を認め、発現蛋白はウエスタンプロット法においても確認された。本遺伝子導入法は経門脈的投与、直接投与のどちらかの方法でも可能であり、肝臓切除を加えたラットにおいても可能であった。 現在肝臓癌担癌マウスを作成しており、AFPHSV-tkベクターをHVJ-Liposomeにて遺伝子導入する予定である。
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