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1995 年度 実績報告書

腫瘍細胞とTリンパ球への遺伝子導入法を応用した悪性神経膠腫に対する免疫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07457306
研究種目

一般研究(B)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

平川 公義  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00010166)

研究分担者 脇本 浩明  東京医科歯科大学, 医学部, 助手
濱田 洋文  (財)癌研究会癌化学療法センター, 分子生物治療研究部, 部長 (00189614)
青柳 傑  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40134704)
キーワード悪性神経膠腫 / 免疫遺伝子治療 / レトロウイルス・ベクター / 腫瘍ワクチン / サイトカイン
研究概要

GM-CSFを発現する腫瘍ワクチンが抗腫瘍免疫を誘導することを我々は既に報告している。この腫瘍ワクチンを上回る強い免疫をもたらすワクチンを開発する目的で、GM-CSFに加えもう一種類のサイトカインを併せて発現するワクチンの効果を検討する。実験モデルは、皮下腫瘍よりも免疫が及びにくいため治療が困難な移植脳腫瘍モデルを用いた。レトロウイルスベクターを用いてマウスメラノーマ細胞B16にサイトカイン遺伝子を導入し、放射線照射してワクチンを作製、マウス腹部皮下に接種した。ワクチン接種の後(予防モデル)、または前(治療モデル)にB16細胞を脳内に移植し、マウスの生存期間を調べた。12種類のサイトカインについて、GM-CSFとの併用効果を検討した。その結果、予防モデルにおいてはIL-4またはTNFαを発現するワクチンが、GM-CSF単独発現ワクチンと比較して有意に生存期間延長、治癒率向上をもたらした。より臨床の状況に近いと思われる治療モデルを用いた検討では、IL-4を併せ発現するワクチン接種群でGM-CSF単独発現ワクチン接種群より高い治癒率が得られた。GM-CSFプラスIL-4発現ワクチンの接種で誘導されるエフェクター細胞を、モノクロナル抗体のin vivo投与によるリンパ球分画排除の系で検討した。ワクチン効果発現にはCD4,CD8,asialoGM1陽性細胞が必要であった。組織学的検討からは、ワクチン接種部位だけでなく、脳の細胞移植部位にも免疫細胞の浸潤が認められ、細胞性免疫の関与が強く示唆された。以上の結果は、GM-CSFプラスIL-4発現ワクチンが悪性脳腫瘍の新しい根治的治療法として有望であることを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroaki Wakimoto: "Intensified Antitumo Immunity by Cancer Vaccine Producing GM-CSF plus IL-4" Cancer Research. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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