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1996 年度 実績報告書

硬膜動静脈奇形の成因と進行機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07457309
研究種目

基盤研究(B)

研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

西島 美知春  富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (80014364)

研究分担者 桑山 直也  富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (30178157)
キーワード硬膜 / 動静脈奇形 / 組織像
研究概要

前年度に引き続き、正常硬膜及び横・S状静脈洞硬膜動静脈奇形の組織像を詳細に検討した。
1)正常硬膜及び硬膜静脈洞の血管構築:剖検脳から採取した5例の横・S状静脈洞及びその周辺の硬膜の血管構築を光顕的に調べた。静脈洞内面は基本的には一層の内皮細胞と一層の内弾性板から構成される。部位により内膜の肥厚や弾性板の重複、断裂及び発育不全が観察される。硬膜2葉の合流する隅角部では血管が豊富である。動脈と静脈は近接して存在するが、光顕的には動静脈瘻は観察されなかった。
2)硬膜動静脈奇形の病理組織像:横・S状静脈洞硬膜動静脈奇形4症例の病理組織像を連続切片にて観察した。本疾患の静脈洞壁には正常では観察されない、拡張した硬膜静脈、壁の著しく肥厚し、蛇行する硬膜動脈及び硬膜血管の動静脈瘻が観察された。硬膜動脈と静脈洞内腔との直接の交通は観察されなかった。1例では硬膜動脈に解離性現象が観察され、破綻部位からの出血は周辺の硬膜静脈と交通していた。著しく肥厚した罹患静脈洞の内膜には異常血管網が観察された。これらにより罹患静脈洞の狭窄や閉塞がもたらされるものと推定された。
平成8年度の研究の評価:平成8年度に計画された研究のうち、1)正常硬膜及び硬膜静脈洞の血管構築、2)硬膜動静脈奇形の病理組織像 の検討に関してはほぼ満足すべき成果を得たが、本疾患の成因や進行機序を解明するにはいたらなかった。また、本疾患のモデル開発に関しては成果が得られなかった。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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