研究課題/領域番号 |
07457319
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
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研究分担者 |
峯田 寿裕 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20264187)
福山 幸三 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (60238516)
戸田 啓介 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (80274588)
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キーワード | 脳腫瘍 / アポトーシス / Fas / Fas ligand / OK-432 / 養子免疫療法 / ICE inhibitor |
研究概要 |
FlowcytometryおよびRT-PCR方にてFasの発現を確認した3種のヒト培養グチオ-マ細胞株(T98G,U251およびA172)に対して1gM型抗Fas抗体を作用させると、T98にのみアポトーシスが誘導された。このアポトーシスはICEinhibitor(YVAD-CMK)にて抑制された。 健康成人の静脈血より単核球細胞を分離し、OK-432を加えて37℃にて24時間培養した。回収したOK-432 activat ed mononucl ear cells(OK-MC)よりmRNAを抽出し、cDNAを調製した。Human Fas ligandに特異的なprimerによるPCRで、Fas ligand cDNAによるPCR産物の増幅を認めた。OK-MCをT98Gに作用させるとアポトーシスが誘導されたが、T98G細胞表面のFasをZB4抗体を用いて予めブロックしておくとアポトーシスは抑制された。以上の結果より、OK-MCの作用機序の少なくとも一部にはFas ligand/Fas系が関与しているものと思われる。 OK-MC療法が劇的に奏功した大腸癌脳転移症例では腫瘍細胞におけるFasの発現は強く、しかも同患者から作製したOK-MCはFas ligandを強く発現していることが判明している。今回の研究より精製Fas ligandを用いるアポトーシス誘導療法の可能性が示唆された。
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