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1996 年度 実績報告書

脊髄の再生及び成長促進実験

研究課題

研究課題/領域番号 07457329
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

見松 健太郎  名古屋大学, 医学部, 助教授 (10126906)

研究分担者 橋詰 良夫  愛知医科大学, 加齢医科学研究所, 教授 (70106227)
松山 幸弘  名古屋大学, 医学部, 医員
キーワード脊髄の再生 / 脊髄損傷 / transgenicマウス / PCR法
研究概要

我々は過去3年にわたって脊髄損傷マウスを作成し、坐骨神経移植を行うことによって軸策誘導を促進し、その軸策誘導において重要な因子であるシュワン細胞の行方をCEA-transgenicマウスを利用して評価した。使用したマウスは、ヒトcarcinoembryonic antigen(CEA)をC5BL/6マウスに遺伝子移入したtransgenicマウス(以後B6-CEAマウス)で、1991年に長谷川、磯部らによって開発された。このマウスの特長は、その構成細胞すべてがCEA遺伝子をもち、CEA抗原の発現もみられること、CEA抗原保有細胞は宿主に拒絶されない、という2点にある。
実験方法は、同種同型であるB6マウスと同種異型であるBALB/Cマウス、異種異型であるWister系ラットの第8から第10胸椎椎弓切除を行い、脊髄半切断を1椎体長(2mm)にわたって作成しその切断部位にB6-CEAマウスの坐骨神経を遊離移植した。移植後3日、1週間、2週間、3週間、4週間に於て移植部位を再度露出し、移植部位そのもの、脊髄坐骨神経接合部より頭尾側2mmと4mmにおける脊髄を採取しそれぞれのDNAを抽出した。PCR法でB6-CEAマウス坐骨神経由来のDNAを増幅後、電気泳動を行ない坐骨神経鞘を形成するシュワン細胞が損傷脊髄のどの範囲まで入り込んでいるかを評価した。
実験結果は、B6マウス脊髄にB6-CEAマウス坐骨神経移植群即ち同種同型移植群においては、移植1週間後には脊髄坐骨神経接合部より頭尾側2mm範囲にまでシュワン細胞の進入、つまり軸策誘導を認め、2週間、3週間後においても同様であった。BALBマウスにB6-CEAマウス坐骨神経移植群即ち同種異型群においては、移植後3週間で坐骨神経は拒絶され、消滅した。異種異型群では移植後10日で拒絶された。
続いての研究は、動物実験施設内でB6-CEAマウスの感染が判明し長期間実験が不能になった、またトレーニングをした若手の研究員の他施設への赴任と研究代表者の他病院への赴任があり、実験準備が全て完了した時点で研究が不能となった。しかし新しいメンバーで研究が続行され成果がでる見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Matsuyama,K Mimatsu et al.: "Reinnervation of peripheral nerve segments implanted into the hemisected spinal cord estimated by tiansgenic" Paraplegia. 33. 381-386 (1995)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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