研究課題/領域番号 |
07457344
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
三井 忠夫 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90065558)
|
研究分担者 |
奥村 猛 愛知医科大学, 医学部, 助手 (30214076)
岩崎 慎一 愛知医科大学, 医学部, 助手 (10160095)
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60109759)
|
キーワード | 慢性関節リウマチ / 大腸菌 / OmpC |
研究概要 |
ヒトRA患者血清及び関節液中の抗大腸菌O:14抗体価を測定したところ、RA患者血清中と関節液中には健常者あるいはOA患者に比し有意に抗体価の上昇を認めました。さらに、ウエスタンブロッティングによりこの抗大腸菌抗体の対応抗原を検索したところ、35kDa、及び38kDaに比較的強いバンドを検出した。さらにこのバンドのアミノ酸配列の解析を行い、この2つの蛋白とヒトHLA抗原との相同性を検索した。その結果35kDaはOmpA、38kDaはOmpCのアミノ酸配列に一致し、何れも腸内細菌内では共通抗原性のあることが明らかとなった。またヒトHLA抗原との分子相同性について検索したところ、OmpCのアミノ酸配列の一部NYGVVが、ヒトDR抗原と共通する配列であることを見いだした。そこで相同性の認められた配列を中心に含むそれぞれ13アミノ酸からなるペプタイドを合成し、家兎に免疫して抗体を作製した。これら抗体の反応性を検討したところ、抗DR4ペプチド抗体は大腸菌を抗原とするWestern blottingで、抗OmpCペプチド抗体と同様に38kDaのバンドを検出した。また抗OmpCペプチド抗体を用いてヒトRA患者滑膜を染色したところ、マクロファージ様細胞の胞体内を染色し、大腸菌抗原に対する抗体がヒト組織と交差反応することを確認した。これらの結果、本研究ではヒトRAにおいては大腸菌抗原がその発症と何らかの関係を持つことを強く示唆する結果を示し得たと考える。
|