研究課題/領域番号 |
07457408
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松田 英彦 北海道大学, 医学部, 教授 (80000959)
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研究分担者 |
今城 純子 日本医科大学, 医学部, 講師 (20223323)
吉田 和彦 北海道大学, 医学部, 助手 (90281807)
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キーワード | C-fos / CREB / 網膜 / 光 / 外傷 / カルシウム |
研究概要 |
本検討では、ラットを用い網膜におけるcyclic AMP-response element binding protein (CREB)の局在および明暗環境の変化や外傷に伴うCREBのリン酸化の過程とc-for遺伝子の発現過程を検討することにより、網膜における転写制御の機序を明らかにすることを目的とした。 その結果以下の成績が得られた。 (1)抗CREB抗体を用いたWestern Blottingでは、CREB蛋白が網膜に存在し、明暗刺激や網膜外傷、Bay K 8644の腹腔投与によって変化しないことが明らかになった。 (2)抗phospho Ser-133 CREB抗体を用いたWestern Blottingでは、網膜内のCREB蛋白が、明暗刺激や網膜外傷、Bay K 8644の腹腔投与によってリン酸化されることが明らかになった。また同様の刺激によりc-fos遺伝子の発現が誘導されることも明らかになった。 これらの結果により明暗刺激や網膜外傷にともなう網膜内遺伝子の転写制御にCREBのリン酸化が関与していることが示唆された。 またカルシウムチャンネル活性薬であるBay K 8644の腹腔投与によっても網膜内のCREB蛋白はリン酸され、網膜内CREB蛋白のリン酸化に細胞内へのカルシウム流入が関与していることが示唆された。 これらの結果はすでに、Inv. Ophthalmol. Vis. Sciに3報,Exp. Eye Res.およびJ. Neurochem.に1報づつ掲載されている。
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