研究概要 |
今回の研究で光刺激はソマトスタチン運伝子や転写調節因子をコードするc-fos遺伝子の発現をも誘導することが明らかになった。in vitroの実験によりcAMP responsive element binding protein(CREB)が細胞内のcAMPやCa2+深度の上昇に伴うソマトスタチンおよびc-fos遺伝子の発現を誘導することが報告されているが,光刺激はそれぞれの遺伝子が発現する細胞と同様の部位にCREBのリン酸化を引き起こしていることも今回の研究により明らかになり、網膜においてもこれらの遺伝子発現は,CREBのリン酸化を介していると考えられた.Ca2+channel agonistは網膜において、これらの遺伝子発現とCREBのリン酸化を引き起した。またCREBをリン酸化する事が明らかになっているCalcium/Calmodulin dependent protein kinase IIおよびIVは、網膜の異なる部位に局在しており、それぞれの細胞においてCa2+濃度の上昇に伴うCREBのリン酸化に関与していることが予想された。
|