昨年度の動物眼における研究で、視神経乳頭末梢血療法(NB_<ONH>)最も効果の見られたニルバジピンを、正常眼圧緑内障患者に低容量投与(4mg/日)し、prospectiveにNB_<ONH>を測定したところ、投与前に比べそれは、2週、4週及び8週後に約平均10〜15%増加した。但し視野には変化が見られなかったがこれは投与期間が2ヶ月と短期間であったためと考えられた。猿眼2眼でアルゴンレーザー隅角照射による実験的緑内障を作製しカルシウム拮抗剤(プラニジピン)含有飼料にて飼育してNB_<ONH>を測定したが、実験的緑内障眼ではNB_<ONH>に変化が見られなかった。一方α1-刺激剤フェニレフリン点眼で猿眼NB_<ONH>は低下する事が確認され、点眼薬もその種類によっては視神経乳頭循環に悪影響を及ぼし得ることが確認された。
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