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1996 年度 実績報告書

網膜の接着機構とその波綻、修復機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07457413
研究種目

基盤研究(B)

研究機関熊本大学

研究代表者

根木 昭  熊本大学, 医学部, 教授 (00189359)

研究分担者 宮川 真一  熊本大学, 医学部, 助手 (10260738)
小島 祐二郎  熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (10178270)
稲田 晃一朗  熊本大学, 医学部付属病院, 講師 (60184719)
松本 光希  熊本大学, 医学部, 助教授 (70173896)
キーワード網膜剥離 / 黄班円孔 / 網膜下液 / 硝子体 / 中心性網膜炎
研究概要

初年度はまず熊本大学眼科におけるin vivo実験システムを確立することにあったが、2年後はそのシステムを使って実際の動物実験に移行した。本年度の実験は大別して2つある。1つは実験的黄斑円孔の作成とその治癒に関する実験であり第2は実験的網膜剥離の治癒にかかわるステロイドの影響の検討であった。
1黄斑円孔の健常治癒のための環境の検討。マイクロピペットを手術顕微鏡下に家兎網膜下腔に刺入しマイクロインジェクターにて液を注入し実験的網膜剥離を作成しテ-パ-ド針で吸引することで実験的黄斑円孔を作成する技術を確立した。この黄斑円孔は硝子体剥離を起こさないと自然閉鎖することはなかったが硝子体剥離をおこすと全例で閉鎖した。この事における硝子体の関与を知るため、ガスコンプレッションビトレクトミ-、硝子体内血液注入、ブラシュニードルによる能動吸引、酵素的硝子体融解の各操作による硝子体剥離を作成しその病態を凍結切片、走査型電顕により観察中である。また硝子体張力の影響を見るため円孔周囲の硝子体を眼内ジアテルミ-や光凝固で収縮させその影響を見ているが、一定した硝子体牽引が得られておらずさらに方法を検討中である。一つの方法として硝子体を剥離する前に牽引することで円孔を作成し、テ-パ-ド針で作った円孔との治癒の差異を観察中である。
薬物的、物理的復位促進効果についての検討。ステロイドの網膜剥離治癒過程に及ぼす影響を観察した。家兎にローズベンガル静注後スリット光を照射、さらに弱いレーザー照射にて漿性網膜剥離を作成した。通常この網膜剥離は1週間以内に吸収されたが、あらかじめステロイドを全身投与しておくとその吸収は遅延し1週間を経ても剥離は存在した。この結果を踏まえ、臨床的にはステロイド服用者に中心性網膜炎やMPPEの発生がみられる事から、ステロイドの網膜接着に及ぼす影響について検討中である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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