研究課題/領域番号 |
07457440
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中山 浩治 九州大学, 歯学部, 助教授 (80150473)
|
研究分担者 |
山本 健二 九州大学, 歯学部, 教授 (40091326)
中山 宏明 九州大学, 歯学部, 教授 (70047744)
|
キーワード | 歯周病 / ポルフィロモナス ジンジバリス / プロテアーゼ |
研究概要 |
Arg-gingipain(RGP)をコードする2つの異なる遺伝子(rgpAとrgpB)の単独および二重の変異株について、赤血球凝集活性を調べたところ野生株の活性を100%とするとrgpA株およびrgpB株では50%、rgpA rgpB二重変異株では3%に活性が低下していた。このことはRGPが本菌の赤血球凝集活性に深く関係していることを示唆する。また、これらの変異株について電子顕微鏡観察を行ったところ、rgpA rgpB二重変異株では線毛形成が著しく低下していることがわかった。また、抗線毛抗体でのイムノブロットの結果、rgpA rgpB二重変異株には成熟フィンブリリンが非常に少ないと同時にフィンブリリン前駆体が存在することがわかった。rgpA rgpB二重変異株からRGP活性を有するrgpB^+復帰株を分離してその性状を調べると、線毛形成は野生株同様であり、成熟フィンブリリンも野生株と同様な量存在した。この結果はRGPが線毛形成に関与していることを示唆するとともにその関与は主要線毛構成タンパクであるフィンブリリンの成熟化に係わることに起因していることが暗示された。また、ATCC33277株より、rgpB遺伝子のクローニングに成功し、その塩基配列の決定から、rgp1(rgpA)遺伝子と非常によく似ているもののいわゆるhemagglutinin domainと呼ばれる領域が欠失していることがわかった。
|