研究課題/領域番号 |
07457446
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐々木 武仁 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (90013896)
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研究分担者 |
土門 正治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (60014198)
三浦 雅彦 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10272600)
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キーワード | PCNA / DNA修復 / 除去修復 / 放射線 / 突然変異 / ヌクレオチド |
研究概要 |
本研究では、放射線によって誘導されるPCNA-DNA複合体形成に関与する因子、及び複合体形成の特徴を調べDNA修復機構に関与するPCNAの役割を調べることを目的としている。平成7年度には、X線照射によって形成されるPCNA複合体形成の性質について調べ、1)この複合体は、DNase Iによって消失すること、2)この形成には、ATPと温度が必要であること、3)この修復機構は、DNAポリメラーゼδまたはε依存性及びタンパク質合成依存性であること、4)X線によってできるDNA損傷のPCNA依存性修復は、ヌクレオチド除去修復とは異なることを明らかにした。 平成8年 ヌクレオチド除去修復過程におけるPCNA複合体形成の時期を、損傷DNAの3'側及び5'側に切断を入れる酵素XPGとXPF/ERCC1に欠陥をもつG群及びF群色素性乾皮症(XP)患者由来の細胞を用いて検討したところ、PCNA複合体の形成は、損傷の両側に切断が入ったあとに形成されることがわかった。XPGに関しては、マウスの同じ変異体についても同様の結果が得られ、さらに、xpg遺伝子を導入することで、PCNA複合体形成並びにUVに対する生存率の回復が見られた。一方、X線に対しては、PCNA複合体形成、生存率ともに両者まったく同様な結果を示し、このことは、XP-A細胞を用いて導いた上記4)の結論を支持するものであった。
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