研究課題/領域番号 |
07457479
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土井 豊 朝日大学, 歯科部, 助教授 (40116067)
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研究分担者 |
亀水 秀男 朝日大学, 歯科部, 助手 (00152877)
若松 宣一 朝日大学, 歯科部, 助手 (00158594)
足立 正徳 朝日大学, 歯科部, 講師 (60076057)
後藤 隆泰 朝日大学, 歯科部, 講師 (30121320)
森脇 豊 朝日大学, 歯科部, 教授 (90028738)
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キーワード | 炭酸含有アパタイト / 骨補填材 / 生体親和性 / 生体材料 / 焼結 / 吸収性材料 / 骨アパタイト |
研究概要 |
本年度の研究により、従来までの水酸化アパタイトに代わり炭酸イオン含有アパタイトを新たな焼結原料とすると、焼結温度が炭酸含有量に比例して低下し、例えば初期炭酸含有量11.8wt%の試料では約600℃で焼結できることが明らかとなった。X線回析、赤外吸収(IR)スペクトルで焼結体試料を解析すると、アパタイト相以外になんらの相も検出されず、本炭酸含有アパタイトが非化学量論組成でありながら焼結後にはアパタイト単一相となることも確認できた。また、熱重量分析(TG)、IR及び化学分析の結果から、焼結体アパタイト自信が炭酸イオンを含有していることも確認できた。焼結後の炭酸イオン含有量は焼結温度、昇音速度及び保持時間に依存したが、おおむね初期炭酸含有量の半量程度であった。上述の初期炭酸酸含有量11.8wt%の試料では、その焼結体は約6wt%の炭酸イオンを含有することを意味し、この含有量は骨アパタイトに含有されている炭酸イオン量に匹敵する。酢酸溶液中で溶解挙動を検討すると、本焼結体アパタイトは、比較的溶解度が高いことが知られているリン酸八カムシウム(OCP)及びリン酸三カルシウム(β-TCP)より溶解しやすいことが確かめられた。また、比較試料として用いた脱有機骨アパタイトとほぼ同程度の溶解挙動を示すことも認められた。さらに、破骨細胞を用いた培養系で本焼結体が吸収されることも確認できた。このように、本焼結体は生体親和性の点で従来までの水酸化アパタイト焼結体と遜色なく、吸収性の点では骨アパタイトに匹敵するものと予想でき、本焼結体が極めて有効な骨補填材となり得ることが推論できた。しかしながら、最終的な評価は動物実験後になされなければならず、この課題は次年度研究課題としたい。
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