研究概要 |
ラット片側顔面部にホルマリンを注入し発痛炎症モデルとした.同動物より三叉神経節,三叉神経脊髄路核および視床を注入側(疼痛側)と非注入側(健側)別々に摘出しそれぞれの組織より総RNAを抽出した.これら総RNAをDifferential Display(D. D. )法により刺激側と非刺激側で発現のことなるバンドを明らかにした.さらにこのバンドを切り出しスクリーニングを行った. 現在,約20本のバンドを切り出しスクリーニングを行ったが組織上での左右差が認められなかったり,また左右差のあったうちシークエンスの結果Kinase 1, Tubulin, Cl-13(生直時にピークを見るNeuron specificな物質)などが得られているが,いずれも機能に関して不明である. そこで疼痛のモデルを再検討し,ホルマリン注入からCCI(chronic constriction injury)modelへ刺激方法を変更した.そしてCCI施行した動物のうち明らかに痛覚過敏状態を惹起したものを行動学的(hot plate法)検査にて検索し用いた. 5匹のCCIラットから左右別に摘出したDRGよりD. D. 法にて左右差のあったバンドを15本程回収した.これらを大腸菌にtransfectし大量発現させた後,cRNAプローブを作製しin situ hybridization法にて検索中である.
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