研究分担者 |
渡邉 聡子 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60250792)
浅沼 慎 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80202589)
千葉 潤子 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50197620)
小澤 雄樹 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90125518)
田浦 勝彦 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90005083)
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研究概要 |
平成9年度は,カリエスフリーの者66名とDMFTが10以上の者40名のボランティア(平均年齢20歳)から頬粘膜を採取し,DNAを抽出精製した後,HLA遺伝子のうちHLA-DQA1のタイピングを行った。 1.頬粘膜の採取とDNA精製 前年度で毛髪からフェノール・クロロホルムを用いないでDNAを抽出する方法を確立したが,抽出したDNAを用いてPCR反応を行うと,増幅阻害を受けた試料が多数発現した。毛髪中のメラニンによりPCR反応が阻害されるという報告が最近発表され始めたため,今年から急遽,試料を頬粘膜の剥離細胞にかえた。剥離細胞を採取する際,口腔内の細菌や食物残渣が混入する恐れがあるため,プロテイナーゼとセントリコンを用いてそれらの混入物をろ過し,ヒトのDNAのみを抽出精製する方法を採用した。この方法で,全ての試料からPCR反応に必要なDNA量が得られた。 2.HLA-DQA1のタイピングとう蝕との関係 得られたDNAのHLA-DQA1領域をPCR法で増幅し,HLA-DQA1の各対立遺伝子に特異的な塩基配列と相補的なシークエンスが固定されているプローベストリップスと反応させた。反応後発色させ,発色パターンからHLA-DQA1を6タイプに分類した。 カリエスフリー群とカリエス多発群,それぞれのHLA-DQA1各タイプの出現頻度についてX^2検定を行ったところ,両群間には統計学的有意差が認められなかった。
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