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1996 年度 実績報告書

歯肉微小循環動態からみた喫煙による歯周組織の破壊機序

研究課題

研究課題/領域番号 07457506
研究機関大阪大学

研究代表者

埴岡 隆  大阪大学, 歯学部, 講師 (00144501)

研究分担者 片岡 宏介  大阪大学, 歯学部, 助手 (50283792)
田中 宗雄  大阪大学, 歯学部, 助手 (90263300)
雫石 聰  大阪大学, 歯学部, 教授 (00028789)
キーワード喫煙 / 血流量 / 酸素分圧 / ニコチン / 歯肉 / 歯周ポケット / レーザードップラー
研究概要

喫煙の歯肉微小循環動態に及ぼす影響を解明することを目的として本研究を行った。まず、従来のレーザードップラー血流測定プローブを改良し、歯肉の異なった部位の血流量を同時に測定するための基礎的検討を行った。測定には、レーザープローブ先端径2mmの中に送光ファイバを1本、受光ファイバ2本を送光ファイバとの間隔が3mmおよび7mmに配列したものを使用した。プローブを固定するためのステントには、プローブと歯肉表面との位置関係を定量化するために、矯正治療に用いる急速拡大装置のエクスパンジョンスクリューを埋入した。測定誤差はステントを使用した場合は約6%であったが、フリーハンドの場合は13%であった。2本の受光ファイバから得られた値について、7mm間隔の受光ファイバから得られた値から3mm間隔の受光ファイバから得られた値(BF・S)を引いた値(BF・D)を算出し、様々な条件下で、BF・SとBF・Dの変化を比較した。この結果、BF・Sの変化は歯肉表層の血流量を、BF・Dの変化は歯肉からより深い部位の血流量の変化を示していると考えられた。次に改良したプローブを用いて、喫煙直後のBF・SおよびBF・Dを測定した。9名の被験者に対して疑似喫煙および喫煙後の変化を調べた。収縮期血圧と心拍数は喫煙後に有意に増加したが、BF・SおよびBF・Dには共に有意の変化は認められなかった。しかしながら、6名では喫煙直後にBF・Sが低下したのに対し、BF・Dの上昇が6名に認められ、両方の変化が4名の歯肉で同時に認められた。以上のことから、喫煙直後には歯肉表層の血流が減少し、反対に、歯肉深層では増加する傾向にあることが示された。また、改良したプローブを用いての歯肉血流量の分画測定が可能であり、今後の歯肉微小循環機能測定における有用性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Tanaka: "Comparisons of modalities of mechanical stimulation with a toothbrush on improvement of oxygen sufficiency in dog gingiva" J.Clin.Periodontol.24(9)(in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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