• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

砂糖代替甘味料のin vitroならびにin vivoにおける再石灰化能の評価

研究課題

研究課題/領域番号 07457512
研究機関長崎大学

研究代表者

濱崎 久美子  長崎大学, 歯学部, 助手 (30274666)

キーワード砂糖代替甘味料 / フッ素 / 再石灰化
研究概要

砂糖代替甘味料はフッ素単独の再石灰化硬化に比較して,フッ素の再石灰化能を促進する作用があるかについて人工齲蝕モデルを用いて検討を行った。代替甘味料を添加した人工唾液である再石灰化液(Ca 3.0mM,P 1.8mM,F 2ppm,pH7.0)による再石灰化程度を無添加再石灰化程度と比較した。再石灰化能は脱灰深度の変化ならびにミネラル喪失量の変化を指標として評価した。
脱灰深度の指標はフッ素による再石灰化効果に比較して,パラチノース群,ソルビトール群は約20μm脱灰深度が浅くなる所見を示した。脱灰直後の脱灰深度に比較していずれの群とも明らかな再石灰化の傾向を示しているが,統計学的な有意差(p<0.05)はキシリトール群を除いて認められた。しかしながらフッ素群に比較しては,いずれの甘味料群ともに有意差は認められなかった。ミネラル喪失量については,フッ素による再石灰化群に比較してより高い再石灰化効果を示したのはパラチノース群だけであった。脱灰直後のミネラル喪失量に比較してはいずれの群ともにミネラル喪失量が少なくなり,再石灰化の傾向を明らかに示しているが統計学的に有意差(p<0.05)が認められたのはフッ素群,パラチノース群ならびにソルビトール群であった。しかしながらフッ素群に比較しては,いずれの甘味料群ともに有意差は認められなかった。
各種甘味料を添加した再石灰化群による再石灰化程度は,脱灰深度ならびにミネラル喪失量ともに無添加再石灰化液の再石灰化とは有意差は認められなかった。脱灰エナメル質に対する再石灰化反応は,フッ素共存下ではフッ素群よりも低い再石灰化傾向を示したキシリトールとフッ素群と同程度の改善傾向を示したソルビトールの両者ではミネラルの浸透に関し異なる機序が関与していることが示唆された。パラチノースはフッ素共存下ではフッ素単独の再石灰化能を促進している可能性が認められた。

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi