研究課題/領域番号 |
07457525
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | (社)北里研究所 |
研究代表者 |
大村 智 社団法人北里研究所, 生物機能研究所, 所長 (90050426)
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研究分担者 |
田畠 典子 社団法人北里研究所, 生物機能研究所, 研究員 (60260080)
供田 洋 社団法人北里研究所, 生物機能研究所, 室長 (70164043)
田中 りか 社団法人北里研究所, 生物機能研究所, 研究員 (20260078)
砂塚 敏明 北里大学, 薬学部, 講師 (30226592)
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キーワード | コレステロール代謝 / 阻害剤 / ピリピロペン / 全合成 / 誘導体合成 / 構造活性相関 / ACAT / アシルCoA:コレステロールアシル転移酵素 |
研究概要 |
ピリピロペン生産菌(Aspergillus fumigutas FO-1289)の培養液中より最終的に18成分A-Rのピリピロペンを単離し、機器分析特に各種NMR測定によりその平面構造を、また成分AとEについてはX線結晶構造解析、NOE測定およびMosher法により絶対立体構造を決定した。その結果、コレステロールと類似の立体構造を有することが明らかとなった。生合成研究では、各種全躯体([^<13>C]酢酸、[^<13>C]メバロン酸や[^<14>C]ニコチン酸)のフィード実験より得られた標識ピリピロペンAのNMR解析や放射活性測定により、全炭素原子の由来を明らかにした。特にその構造中の特異なピリジンピロン部分がニコチン酸をプライマーとして2分子の酢酸が縮合して形成されることを分解実験からも証明できた。ピリピロペンAの全合成については、コンバージェントな方法により16ステップで9.3%の収率で完成させ、立体及び活性を含め天然のものと一致した。今後、天然からは生成し得ないピリピロペン類縁体の合成へ発展させたい。さらにピリピロペンAを原料として約250種の各種誘導体を調製した。このように天然と合成双方から得られた一連の化合物についてラット肝ミクロソームを酵素源としてin vitro ACAT阻害活性を測定し、分子中に存在する4箇所の水酸基を修飾した誘導体について詳細な構造活性相関を明らかにした。その結果、成分Aより活性が数倍から数十倍強い数種の誘導体が選択された。中でもPR-86はハムスターを用いたin vivoの評価においても成分Aより10倍以上強力なコレステロール吸収阻害活性を示した。
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