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1995 年度 実績報告書

表面状態に依存する脂質エマルションのリポリシス

研究課題

研究課題/領域番号 07457528
研究種目

一般研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

半田 哲郎  京都大学, 薬学部, 助教授 (00025719)

キーワードエマルション / リポリシス / リポ蛋白質リパーゼ / リン脂質 / 分子運動 / コレステロール / アポリポ蛋白質
研究概要

1.エマルションの表面膜に相当する単分子膜でのリポ蛋白質リパーゼ(LPL)によるリポリシスを測定し、以下のことが明らかになった。
(1)トリグリセリド(TG)の分子当たり面積が一定値より大きいと、LPL活性はほとんど観察されない。これ以下(すなわち、分子の垂直配高性が高まる)では急激に活性は増加し一定値となる。
(2)TGの分子面積の制御はレシチン(PC)やスフィンゴミエリン(SM)などのリン脂質の添加によりおこなうことができた。SMは長鎖のTGのリポリシスを阻害することも明らかになった。混合単分子膜の崩壊圧の研究から、基質TGとSMの強い分子間力により、膜からLPLにTGが移行しにくくなり阻害がおこることが推定された。
2.脂質組成の異なるエマルション粒子やリポソーム粒子を調製し、その蛍光分光学的研究から次のことが明らかになった。
(1)エマルション表面のPC分子の運動はリポソーム表面のそれより制限されている。
(2)コレステロール(Chol)のPC膜への挿入のされかたは、エマルションとリポソームで異なる。
3.エマルションとリポソームにたいする血漿アポリポ蛋白質の結合性の研究から、以下のことがあきらかになった。
(1)エマルションにはリポソームにくらべ約5倍の血漿アポリポ蛋白質A-1が結合する。
(2)リポリシスを活性化するapoCIIや、肝細胞への移行を助長するapoEの親和性はCholやCholエステルの添加により調整される。
4.pH滴定法によるエマルションのリポリシスの測定から、TGのアシル鎖長によりその活性が変化することがわっかた。引き続き測定をおこなっている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H. Saito 他: "Comparative study of fluorescence dnisotropy in surface manolayer of emulsions and bilayers of vesicles" Langmuir. 11. 3742-3747 (1995)

  • [文献書誌] N. Ito 他: "Emulsion and Vesile formation o f retinol and retinyl palmitate with egg yolk phosphatidylcholine" J. Collid Interface Sci.174. 148-155 (1995)

  • [文献書誌] I. Yamamoto 他: "Regulation of PLD accivity by neutral lipid in egg yolk phosphoatidylcholine small unilamellar vesiles and calcium ion" Biochim. Biophys. Acta. 1233. 21-26 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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