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1997 年度 実績報告書

無針注射器とイオントフォレ-シスの併用によるペプチドホルモンの経皮投与

研究課題

研究課題/領域番号 07457532
研究機関城西大学

研究代表者

森本 雍憲  城西大学, 薬学部, 教授 (90001057)

研究分担者 沼尻 幸彦  城西大学, 薬学部, 助手 (40245147)
木村 昌行  埼玉医科大学, 総合医療センター, 講師
杉林 堅次  城西大学, 薬学部, 助教授 (00105834)
キーワードジェットインジェクター / イオントフォレ-シス / 皮膚透過性 / 吸収促進効果
研究概要

ペプチド様医薬品の皮膚透過の改善を最終目的として無針注射器であるジェットインジェクター(JI)はイオントフォレ-シス(IP)の併用効果を調べた.まずJIを用いて雄性ヘアレスラット腹部摘出皮膚の角質層に小孔を形成し,この皮膚を摘出してIP用2チャンバー拡散セルに挟み,薬物透過性を無処理時,JI単独,IP単独及びJI-IP併用系で比較しその有用性を検討した.
本年度は水溶性高分子であるアンジオテンシンII(ANGII)を用いて定電圧・定電流 IP-JI併用系における皮膚透過性を検討した.定電圧IP-JI併用系では定電圧IP単独系と比較し,JI処理により皮膚の透過抵抗が低下し電流値が増大することでANGIIの透過性が増大した.しかしながら,皮膚の透過抵抗には個体差があり電位勾配を一定にしても皮膚を介して流れる電流値が一定とならないことが考えられ,定電圧IP単独系および定電圧IP-JI併用系では,皮膚を介して流れる電流を変化させてANGIIの皮膚透過を制御することは困難であると思われた.一方,定電流IPにJIを併用してもANGIIの透過速度はほとんど変化しなかった.これはイオンの流れに比例する皮膚を介して流れる電流値を一定にしているためと考えることができる.しかしながら,JI適用により皮膚の透過抵抗をかなり低下させることができ,ANGIIのような高分子量であるため皮膚の透過抵抗の高い薬物をIPで皮膚から吸収させる場合,IP単独よりもJIを併用した方が友好であると思われた.以上より,定電流IPは正確な量の薬物を投与するために有用であり,JI適用は皮膚の透過抵抗を低下させることで,これまで困難であると考えられていた高分子量薬物のIP皮膚透過促進を可能にするものと思われた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Naoko Inoue: "Fundamenntal investigation of a novel drug delivery system,a transdermal delivery system with jet injection" International Journal of Pharmaceutics. 137. 75-84 (1996)

  • [文献書誌] 岩崎栄一: "ジェットインジェクターと定電圧イオントフォレ-シスの併用によるin vitro薬物皮膚透過性の促進" Therapeutic Research. 17(9). 69- (1996)

  • [文献書誌] 鍵野みどり: "ジクロフェナクの皮膚透過に及ぼすジェットインジェクターとイオントフォレ-シスの併用効果とその解析" 薬物動態. 12. S285- (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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