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1996 年度 実績報告書

新規胃潰瘍病態モデルとしての幽門洞潰瘍と薬理学的特性と薬効評価への応用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07457535
研究種目

基盤研究(B)

研究機関千葉大学

研究代表者

渡辺 和夫  千葉大学, 薬学部, 教授 (80019124)

研究分担者 堀江 俊治  千葉大学, 薬学部, 助手 (50209285)
矢野 眞吾  千葉大学, 薬学部, 助教授 (90009655)
キーワード胃潰瘍 / 実験潰瘍 / 幽門洞 / カプサイシン / 胃粘膜防御系 / 活性酸素 / GABA / グルタミン酸受容体
研究概要

胃潰瘍はヒトでは幽門前庭部が好発部位であるが、実験動物ではこの部位に潰瘍を発生させることは極めて困難とされてきた。本研究では幽門洞潰瘍病態モデルの確立、応用を目的とするものである。
1.幽門洞潰瘍モデルの基礎条件の検討:従来の予備研究の成果から、複雑な要因の組み合わせで幽門洞潰瘍を発生させてきたが、今回、再摂食と0.6N塩酸の経口投与の組み合わせにより高率に顕著な幽門洞潰瘍を発生させることに成功した。さらに、中枢性に迷走神経を興奮させる2-deoxy-D-glucose、または、カプサイシンによる求心性一次知覚神経の除神経の前処理により幽門洞の発生率が高まり、潰瘍の程度が顕著に増悪することを見い出した。このことは幽門洞潰瘍の発症に中枢神経系の強い関与していること、求心性一次知覚神経が幽門洞部位の粘膜保護機構に重要な役割を果たしていることを示唆するものである。さらに、壊死性物質の投与直後には粘膜にさしたる変化がないにも拘わらず、4時間後には顕著な病変が観察されている点は特に潰瘍の発症過程について重要な意義を提供する知見である。
2.ラット虚血再灌流胃粘膜障害の発生機序:潰瘍の発生メカニズムとしてフリーラジカルの関与を検討する目的で、麻酔ラットの胃の虚血再灌流時に発生する胃粘膜病変と生体内抗酸化物質であるビリルビンとの関係を検索した。ビリルビンは用量依存的に胃粘膜損傷を抑制する効果を示した。このことから、胃酸の侵襲、過酸化物の形成、血流障害が胃粘膜障害に重要であることを示した。
3.胃液分泌調節機序に関する研究:幽門洞潰瘍発症との関連で中枢性及び末梢性の胃酸分泌機序について研究した。特に、GABA系、グルタメート系、および粘膜内ヒスタミン貯蔵系の役割についても新知見を得ている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Syunji Horie: "Neurogenic Stimulation of Gastric Acid Secretion by the Na,K-ATPase lnhibitor Ouabain in Mouse lsolated Stomach" General Pharmacology. 27・5. 905-909 (1996)

  • [文献書誌] Shizuko Tsuchiya: "Mechanism of N-methyl-D-aspartate (NMDA) in stimulating gastric acid secretion : lnvolvement of nitric oxide (NO) -generating system" Ulcer Research. 23・2. 172-175 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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