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1995 年度 実績報告書

細胞内亜鉛のホメオスタシスと亜鉛フィンガーをもつ転写活性化因子の調節

研究課題

研究課題/領域番号 07457541
研究種目

一般研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

小栗 一太  九州大学, 薬学部, 教授 (70037589)

研究分担者 石井 祐次  九州大学, 薬学部, 助手 (90253468)
キーワード亜鉛 / PCB / ホメオスタシス / 亜鉛フィンガー / 転写調節因子 / アルドラーゼ / 炭酸脱水酵素 / アルコール脱水素酵素
研究概要

平成7年度は、高毒性のコプラナーPCBである3,4,5,3',4'-pentachlorobiphenyl(PenCB)を投与によって発現量が顕著に低下する酵素が、ラット肝細胞質ゾルの亜鉛酵素であることを明らかにすることを目的とした。
1.PenCBを投与したラットの細胞質ゾルタンパク質を2次元電気泳動に付して、対照群のラットの泳動像と比較した。分子量27kDaおよび2つの40kDaのタンパク質がPenCB投与群において、顕著に低下しているのを認めた。
2.これらのタンパク質のバンドを切り出し、クリーブランド法に従ってin situでゲルのウェル内でタンパク質を消化し、電気泳動後、PVDF膜に転写し、アミノ酸配列を分析した。
3.それらのタンパク質由来のペプチドの内部アミノ酸配列から、分子量27kDaが炭酸脱水酵素であることが明らかになった。また、40kDaのタンパク質はアルコール脱水素酵素およびアルドラーゼであることが推定された。
4.アルドラーゼの酵素活性を測定した結果、PenCB処理群において有意に低下していた。
5.アルドラーゼおよびアルコール脱水素酵素に対する特異抗体を、それぞれ産生した。これらを使用したイムノブロッティングの結果から、酵素タンパク質の発現量が低下していることを明らかにした。
顕著に発現量が低下した3種の酵素のうち炭酸脱水酵素とアルコール脱水酵素は、亜鉛酵素であることから、PenCBが細胞内亜鉛ホメオスタシスに影響するという申請者らの作業仮説が支持される結果となった。平成8年度は亜鉛フィンガーをもつ転写調節因子の発現について検討する。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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