研究課題/領域番号 |
07457545
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
西島 正弘 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 部長 (60072956)
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研究分担者 |
川崎 清史 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 研究員 (60270641)
斉藤 恭子 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 研究員 (70235034)
花田 賢太郎 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 主任研究官 (30192701)
大賀 洋子 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 主任研究官 (50178000)
久下 理 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 室長 (30177977)
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キーワード | CHO細胞 / ホスァチジルセリン / スフィンゴ脂質 / CD14 / マクロファージ / NK-κB / ホスファチジルコリン |
研究概要 |
(1)CHO細胞のPS合成酵素I欠損株(PSA-3)からPS生合成酵素IIの温度感受性欠損変異株の分離に成功した。親株がPSまたはPE存在下で増殖するのに対し、変異株はPE存在下で増殖しなかったことから、酵素IIがPEからのPS合成を担っていることが示唆された。(2)PS合成酵素IIをコードしていると思われるCHO細胞のcDNA(pssBと名付けた)のクローニングに成功し、PS合成酵素IとIIは、その分子量、アミノ酸配列、及びローカルハイドロパシーが類似していること、PS合成酵素IとIIはその基質特異性が異なることを明らかにした。(3)スフィンゴ脂質とコレステロールは共にGIPアンカータンパク質のTriton X-100への不溶性に関与する事を明らかにし、これら脂質群がTriton X-100耐性複合体の形成に協同的に働いていることを示した。(4)大腸菌PGP synthaseと類似したCHOとヒトの部分的なcDNAクローンを得た。大腸菌のPGP synthaseとの類似性はCHOとヒト共に約27%、ヒトとCHOの間の類似性は95%程度であった。さらにCHOとヒトには大腸菌と比較して5′上流にopen reading frameが長くとれ、この領域を完全に得ることがまだできていない。おそらくこの領域にsorting signalがあるものと考えられる。(5)CD14を発現したCHO細胞(CHO/CD14)を用い、LPSによるCD14を介したNF-κBの活性化機構の検討を行った。CHO-CD14細胞をLPS刺激後、DAGの産生とNF-κBの活性化が認められたが、PC-PLCおよびPC-PLDの特異的阻害であるD609で前処理した場合、いずれの活性化も抑制された。同様な効果はMφ様細胞株J774.1細胞においても認められ、LPSによるNF-κBの活性化にCD14を介したPCの代謝が関与していることが示唆された。
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