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1995 年度 実績報告書

ゲルゾリン変異体を用いた癌形質の制御

研究課題

研究課題/領域番号 07457546
研究種目

一般研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

葛巻 暹  北海道大学, 医学部, 教授 (80091445)

研究分担者 藤田 寿一  北海道大学, 医学部, 助手 (30212187)
キーワードゲルゾリン / 変異体 / 癌抑制
研究概要

ゲルゾリン変異体His321がマウス癌の増殖を抑制した機構を解析するため、大腸菌で産生させたHis321ゲルゾリンと野生型ゲルゾリンのアクチンに対するセバリング作用と核形成作用を調べた。その結果His321蛋白質は野生型に比べセバリング能が低下しており、逆に核形成作用は促進していた。次にHis321ゲルゾリンと野生型ゲルゾリンのPIPおよびPIP2に対する作用を比較した。するとHis321の方がPIPに対する親和性が強く、またより強くPLCγ1活性を抑制した。
膀胱癌細胞株について、ゲルゾリンの産生をヒトゲルゾリンに対するモノクローナル抗体をもちいたウエスタン法で解析した。いずれの細胞株でも正常膀胱粘膜での産生に比べ著しい低下をみた。同時にゲルゾリン遺伝子の転写の低下も観察された。さらにヒト膀胱癌組織においても80%近くの例で産生の低下がみられた。ゲルゾリン遺伝子がヒトの癌に対しても癌抑制遺伝子としての機能をもつかどうかを知る目的で、ゲルゾリン遺伝子を発現ベクターに組み込んで膀胱癌細胞株に移入したところ、その細胞株はヌードマウスで増殖するという癌が持つ性質を失った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fujita,H.et al: "Functions of mutated gelsolin,His321 isolated from a flat revertant of ras-transformed cells." Eur.J.Biochem.229. 615-620 (1995)

  • [文献書誌] Ishizaki,A.et al: "Growth inhibitory functions of a mutated gelsolin (His321) in NIH/3T3 mouse fibroblasts." Exp.Cell.Res.217. 448-452 (1995)

  • [文献書誌] Tanaka,M.et al: "Gelsolin: a candidate for suppressor of human bladder cancer" Cancer Res.55. 3228-3232 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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