研究課題/領域番号 |
07457556
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
島田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (20125074)
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研究分担者 |
遠山 隆 日本医科大学, 医学部, 助手 (60167525)
三宅 弘一 日本医科大学, 医学部, 助手 (90267211)
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キーワード | HIVベクター / 非分裂細胞 / 遺伝子治療 / アデノウイルスベクター |
研究概要 |
HIVベクターによる非分裂細胞への遺伝子導入法の開発を目的とし、CD4/AdおよびLZ/HIVの二段階感染により非分裂細胞への遺伝子導入が可能か検討した。 1.非分裂期の培養細胞の調整 HeLa細胞をX-線照射、aphidicolinで処理し細胞周期を止め、PI染色によるFACS解析により細胞増殖が停止していることを確認した。 2.非分列細胞へのCD4発現 CD4を発現するアデノウイルスベクター(CD4/Ad)を作成し、細胞周期を止めたHeLa細胞に感染させ、CD4が発現していることをFACS解析により確認した。 3.CD4/AdとLZ/HIVの二段階感染による非分裂細胞へのβ-gal遺伝子の導入 β-galを発現するHIVベクター(LZ/HIV)を作製し、HeLa細胞をX-線照射、aphidicolinで処理し細胞周期を止めCD4/Adを感染させ、CD4を発現させた後、LZ/HIVの二段階感染によりβ-gal遺伝子が導入、発現していることを確認した。 4.非分裂細胞への導入遺伝子の染色体への組み込みの確認 5.遺伝子導入された非分裂細胞のDNAを用いてLMPCR(Linker Mediated PCR)によりHIVベクターの染色体への挿入部位を増幅し、塩基配列を決定し染色体への組み込みを確認した。 神経細胞及びマクロファージへの遺伝子導入 NT2細胞を分化させてつくった神経細胞及び末梢血単核球由来のマクロファージにCD4/AdおよびLZ/HIVの二段階感染によりβ-gal遺伝子が導入、発現していることを確認した。 以上よりCD4/AdおよびLZ/HIVの二段階感染により非分裂細胞への遺伝子導入が可能であり、導入された遺伝子が標的細胞の染色体に組み込まれていることを確認した。
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