研究分担者 |
大谷 英子 大阪大学, 医学部, 助手 (70213759)
城戸 良弘 大阪大学, 医学部, 助教授 (20116023)
大野 ゆう子 大阪大学, 医学部, 教授 (60183026)
江川 隆子 大阪大学, 医学部, 教授 (40193990)
小笠原 知枝 大阪大学, 医学部, 教授 (90152363)
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研究概要 |
平成7年度は,(1)臨床で頻発する看護診断の確認と,(2)次年度実施を予定しているの看護診断カテゴリーの妥当性研究の方法の決定とそのソフト開発を計画していた。 (1)臨床で頻発する看護診断の確認については,事例研究500例から確認する予定であったが,診断記述が不明確であったために,看護診断を臨床で実施している看護婦を対象に調査をおこなった。その調査方法と結果の要約は以下の通りである。 調査目的:看護診断妥当性検証のためのデータベース作成のための基礎調査 調査方法と調査対象:現在臨床で使用されている109のNANDA(北米看護診断協会)の診断名について信用頻度,重要度,表現の適切さを5段階で評価を行う質問紙調査。調査対象は看護診断学会主催の国際シンポ参加者と看護診断を採用している病院の看護婦590名。 調査結果:頻度および重要性とも臨床分野によって幾分の差異はあるものの疼痛,不安,感染のリスク,皮膚統合性の障害,便秘,知識不足,睡眠パターンの障害,セルフケアの不足,活動不耐,身体可動性の障害の順で高率であった。また,表現の適切性の是非と不適切な理由についても貴重なデータをえた。 (2)次年度の妥当性研究の方法とソフトについては,研究方法は各カテゴリーの内容妥当性の調査とし,主としてFehringらのDiagnostic Content Validity Modelを用いた評価ツールに修正を加えて調査し,さらに分析には因子分析を加えていく予定である。そのため,市販のソフトを検索したが,これら調査ツールの作成と分析には既存のもので可能との結論になった。そこで,既存のソフトの有効な使用方法について,詳細な記述を試みることにより看護診断妥当性研究の路線を方向づける予定である。
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